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散在したデータの統合が命運を握る データ活用こそがビジネス変革の原動力
散在したデータの統合が命運を握る データ活用こそがビジネス変革の原動力
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社内に存在する膨大なデータを高速に処理・分析できるようにすることで、いかにビジネス変革を実現するか――。困難なデータ基盤構築に挑み、短期間で成果を上げた企業の取り組み内容をご紹介しながら、その成功の秘訣を探ります。

競争力強化に欠かせないデータの活用

ITの進展に伴い、ビジネスを取り巻く環境は大きく変わりつつあります。背景にあるのが、情報やサービスのデジタル化です。その中で競争優位を獲得するにはどうすべきか――。鍵となるのは「データの活用」です。

デジタル化によって生み出されるデータは大きな可能性を秘めています。そのデータを分析・活用することで、多様化・複雑化する市場ニーズや価値観を迅速かつ的確にキャッチアップすることが可能になります。それが新たな価値やビジネスモデルの創出を促し、企業競争力の強化につながるのです。

NTTコムウェアはその取り組みを強力に支援しています。多種多様なデータの統合を実現する「企業データ基盤」の構築支援サービスはその1つです。「データの活用サイクル」まで見据えた基盤を構築することで、日々生み出される膨大なデータを業務に取り込み、ビジネスの変革をサポートします。

大規模な企業データ基盤をわずか6カ月で構築

実際、多くの企業がデータ基盤の高度化・最適化を実現し、高い成果を上げています。その好例として、以下、弊社が構築支援した某通信会社の取り組みをご紹介します。

多様な通信サービスを全国展開する同社は、Webや代理店で管理する顧客情報、提供するサービスの管理情報、サービス展開を支える設備情報など、約1億件に上るデータを個別のシステムとデータベースで管理・運用していました。そのため統合的な情報の収集・検索が難しく、以下のような課題を抱えていました。

  • お客さま単位での契約の把握が難しい。
  • 故障対応中のお客さまに販売勧奨を行ってしまう。
  • 設備の住所表記に違いがあり、設備・契約情報の検索に時間がかかる。

これらの課題解決には統合的なデータ基盤が必要でしたが、基幹系システム群の内部処理は複雑で困難を極めることが予想されました。全国規模で多様なサービスを提供するため、管理する設備数が膨大な上、異なる設備を組み合わせて1つのサービスを構成するパターンも少なくないからです。

基幹系システム群はサービス別、インフラ別に個別システムで構成され、それぞれに扱う情報が異なり、情報の更新も個別に行われます。しかも、基幹系システム群は信頼性重視のため、長期間メインフレームで稼働しており、扱う情報は階層型データベースやセクション別テーブルで管理しています。頻度の高い更新アクセスの負荷を分散するため、情報を分断構成しているケースも少なくありません。さらに、サービスやインフラ横断でそれらの情報を活用する場合は、待ち合わせ処理など同期を図る処理が必要となります。その中で情報の関連づけと鮮度を保つのは至難の業です。

データベースを含めたシステム全体を構築する場合は、開発に数年を要し大きなリスクも伴います。通信という社会インフラを担う事業の性質上、サービスの停止や品質の低下は許されません。そこで弊社が提案したのが、分散・並列・高速処理を得意とするデータ高速処理基盤「AB INITIO(アビニシオ)」を活用した「企業データ基盤」の構築でした。既存のシステムやデータベースを作り直すことなく、分散するデータの統合利用が可能になるのが採用の決め手となりました。

プロジェクトは「サービス別契約管理」「サービス別インフラ管理」「サービス別料金計算」など51の接続対象システムと、709件に上る接続インターフェースの構築を含む大規模なものでしたが、AB INITIOを活用することで、わずか6カ月という短期間で企業データ基盤を実現することができました。

顧客起点の高速情報活用がもたらした新たな価値

この通信会社では、企業データ基盤の構築により、顧客対応情報、サービス契約情報とそれを支える設備情報の一元的な把握が可能になり、「顧客」を起点とした情報活用が進展。顧客情報にひも付く契約・設備情報の検索スピードも劇的に向上しました。

この基盤をベースに、同社は分析業務を支えるDWHの更改も進めています。具体的には、約50億件、3テラバイトに相当する基幹業務データを一元的かつ効率的に収集・分析するDWHを実現し、顧客対応品質の向上やマーケティング・営業力の向上に努めています。

例えば、故障対応中のお客さまに販売勧奨してしまうといったミスマッチを解消したほか、サービスの利用状況に基づいた最適なサービスを紹介するなど“攻め”の提案を実現し、売り上げやCS向上に貢献しています。契約時にお客さま住所からサービスに必要な設備選定を即座に行えるようになり、サービス提供のリードタイムも大幅に短縮化されました。

保守サポートやBCP対策の強化にも役立っています。設備の健全性を確認するには、ネットワーク構造1地点あたり約92万回に及ぶ膨大な探索処理が必要になります。設備を収容するビル名や住所は表記が統一されていない場合もあり、あいまい検索を含む複雑な処理も求められます。企業データ基盤はこの処理をわずか数十秒で実行することができます。一般的なRDBMSによる情報検索処理に比べ、数十倍の処理の高速化を実現し、処理性能は飛躍的に向上しました。設備異常の検知や災害発生時の原因特定も以前より迅速に行えるようになり、トラブルや災害発生時の復旧時間の短縮化にもつながりました。

現状のIT環境を“あるべき姿”に変革

このように弊社は、多種多様なデータをつなぐ「企業データ基盤」の構築を通じて、戦略的情報活用に向けた基盤づくりに貢献しています。

その取り組みを支えているのが、ビジネス課題を解決する多様なソリューションの構築・運用で培った経験とノウハウです。最初に業務上およびシステム上の課題を把握した上で、最適なデータ基盤を導き出す。その実現手段の1つとして、AB INITIOを活用する、というアプローチです。なお、同ソリューションに関して弊社は国内トップクラスの構築実績があります。その活動を通じ、戦略的情報活用を支援する技術力と方法論を長年にわたり培ってきました。

プロジェクトではまず改善が必要な領域の概念データモデルを描き、現実のITと比較した上でアセスメントを行い、解決策として“あるべき”企業データ基盤の提案を行います。具体的なステップは下図に示すとおりです。

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企業データ基盤構築アプローチ例

先の通信会社のケースでも、管理・運用の異なる個別システムやデータベースの役割と位置づけ、さらに現場業務のワークフローを分析し、現状の課題を抽出。「何を、どう変えていくべきか」を明らかにした上で、データ流通経路の変革に取り組みました。

多システム、多インターフェース、大量データからなる複雑なIT環境も、経験豊富なエンジニアが現状を正確に読み解きます。その上で、業務に必要なデータの粒度や精度をもとにアセスメントを行い、メッシュ型に入り組んだデータ流通をハブ型に整理されたデータ流通に変革します。

データをいかにビジネスに活用するか――。この視点を重視したきめ細かな対応とそれを支える技術力が、NTTコムウェアの最大の強みです。

生活やビジネスのデジタル化、クラウドやIoTの進展により、企業が扱うデータは今後ますます拡大する見通しです。顧客属性の把握や需要予測、各種の分析業務への活用など、ビジネスにおけるデータの重要性も高まるばかりで、データから価値を生み出すことが、企業競争力強化の絶対条件になりつつあるといえます。NTTコムウェアは豊富な経験・実績に基づく技術力とスキルを武器に、お客さまの企業データ基盤の高度化・最適化と戦略的情報活用を強力に支援していきます。

  • AB INITIO は、アビニシオソフトウェア株式会社の登録商標です。
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