NTT

ドコモとコムウェアとインフロニア、道路運営の経営管理モデル
「Digital Twin Road Management」構想を策定し、実証実験を開始
~将来の道路状況を予測し、道路運営・経営における意思決定の高度化をめざす~

ニュースリリース 2023.01.26

docomo Open House’23 出展

株式会社NTTドコモ
エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社
インフロニア・ホールディングス株式会社


 株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)とエヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社(以下、コムウェア)とインフロニア・ホールディングス株式会社(以下、インフロニア)は、データにより道路インフラの管理を最適化し、地方創生の取り組みにも寄与する新しい道路運営の経営管理モデル「Digital Twin Road Management」構想(以下、本構想)を策定しました。また、その実現に向け「更新費用の最適化」に関する技術検証の実証実験(以下、本実証実験)を開始しました。

 日本の多くの道路は高度経済成長期に整備されており、これから老朽化が本格化します。しかし、道路の運営・維持管理を行う技術者や財源は不足しています。そのため、道路の管理者である多くの自治体にとって、現在から将来にわたる道路資産の状況や劣化を正確に把握し、最適な中長期の修繕計画に 基づき運営コストを低減することは共通の経営課題です。
 そこで3社はデジタル活用により、老朽化が進む日本の道路インフラの課題を解決し、人々の生活をより豊かにする本構想を策定しました。
 具体的には、現場からの様々なデータを取得・可視化し、そのデータを分析・予測することで道路インフラの合理的な管理を支援すると同時に、渋滞緩和による利便性向上やにぎわいの創出などの地域活性化の取り組みを、デジタルツイン上で融合させることで、課題解決を実現します。


道路運営の経営管理モデル「Digital Twin Road Management」構想図
道路運営の経営管理モデル「Digital Twin Road Management」構想図
(詳細はイメージ動画をご覧ください。
https://youtu.be/LbkidPKM0eA

 まずは、本構想のうち「更新費用の最適化」の実現に向け、インフロニアグループの愛知道路コンセッション株式会社が運営する知多半島道路などにおいて、2022年12月下旬より下記2点の本実証実験に着手しています。
(1)AIを用いた舗装のひび割れなどの検知による、道路資産状況の把握
(2)舗装の中期修繕計画策定の自動化および(1)を含むデータを連携し、デジタルツイン上で可視化することで、より効果的な計画への見直しを支援

 今後3社は、それぞれの強みを活かし、道路の劣化予測による長期修繕計画の策定、道路の渋滞予測、市民の交流や消費を促す取り組みなどにより、道路運営・経営における意思決定の高度化及び地域全体の活性化に取り組みます。これにより、将来にわたって安心・快適に生活できるまちを実現し、サステナブルな社会を創り上げていきます。

□各社の役割
ドコモ

本取り組みに必要となるデジタル技術の研究・開発・評価(技術の開発)

コムウェア

フィールド実装に向けた画像認識AI、デジタルツイン基盤等の各種ソリューション開発と提供(製品の開発)

インフロニア

グループ会社である愛知道路コンセッション株式会社の管轄道路をフィールドとして提供し、得られたデータの妥当性をエンジニアリングの観点から評価

本取り組みは、パートナーとともに人々の生活がより豊かになる技術の価値検証を行うドコモの「ライフスタイル共創ラボ」※ の取り組みの一環で、道路インフラなどのさまざまな産業分野で活用可能とする「イノベーション共創基盤」の開発も行ってまいります。
2023年2月2日(木)〜2023年2月28日(火)にオンライン開催されるdocomo Open House’23にて紹介します。
<docomo Open House’23>
https://www.docomo.ne.jp/corporate/technology/rd/openhouse/openhouse2023/

※ 「ライフスタイル共創ラボ」は、ドコモやパートナーが持つ複数の技術やアセットを組み合わせ、人々の生活がより豊かになる技術の価値検証を行う取り組みです。詳細は、下記サイトをご確認ください。
https://smartcity.ad.at.nttdocomo.co.jp



別紙


本実証実験の概要

(1)「SmartMainTech®※1道路関連物点検サービス」のひび割れ検知AI技術を活用し、道路舗装の点検画像から、ひび割れ率を算出し、劣化度などの道路の状況を低コストで正しく把握できるか検証しました。その結果、道路のひび割れなどを検知して、道路の資産状況の把握ができることを確認しました。


(2)「Smart Data Fusion®※2」を用いたデジタルツイン技術を活用して、道路状況を仮想空間上に再現します。仮想空間の道路に損傷度や修繕計画などを重ね合わせて可視化することにより、舗装の中期修繕計画策定に対する示唆を創出できるか検証しています。

本構想の「更新費用の最適化」に向けた本実証実験の取り組みイメージ
本構想の「更新費用の最適化」に向けた本実証実験の取り組みイメージ


※1  コムウェアは本実証実験でも活用された「道路関連物点検サービス」や「Smart Data Fusion」のほかさまざまなプロダクトで構成する社会インフラのスマートメンテナンスソリューション事業「SmartMainTech」を展開しています。詳細は、下記サイトをご確認ください。
https://www.nttcom.co.jp/smtech/
※2  「Smart Data Fusion」は、スマートインフラに向けて、インフラ設備の管理・運用情報・3D情報・リアルタイム情報を収集、デジタルツイン空間に統合し、設備管理・投資の最適化に貢献するデータ分析・活用基盤です。詳細は、下記サイトをご確認ください。
https://www.nttcom.co.jp/smtech/sdf/

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