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ITジャーナリストや現役書店員、編集者が選ぶ デジタル人材のためのブックレビュー 
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今月の書籍

レビュワー:池澤 あやか

  • 『レガシーコードからの脱却』
  • 『改訂新版 電子工作の素』

コーディングの質を格上げ。レガシーコードと戦うすべての人に

 レガシーコードとは、「修正や拡張、作業が難しいコード」のこと。本書は、絶賛レガシーコードと戦っているソフトウェアエンジニアの友人から、「社内の輪読に採用したら、チームのコーディングの質が高くなった」と勧められた一冊です。

 よく使うアプリやサービスを見てみても、大抵のものは、周辺環境の変化に合わせてアップデートされたり、新機能が追加されたりしますよね。こうした変更を重ねていると、いつのまにか初期開発者が意図した設計から離れていったり、その場しのぎのコードも増え、徐々に扱いづらいコードになっていきます。最終的には、修正コストが高くつくようになったり、コード自体が使い物にならなくなったりします。

 そうしたレガシーコードを産まないためには、もしくは改善するためにはどうすればいいのでしょうか。本書では、対策として9つのプラクティスを紹介しています。

 ソフトウェアエンジニアはもちろん、ソフトウェアエンジニアと協業する方が読むのも◎。新機能の開発ばかりを求めるのではなく、定期的にコードの整理をすることが、いかに今後の開発スピードを加速させるために必要か、きっと理解できるはずです。コードは、さまざまなバックグラウンドを持つ人たちの協業で生み出されるもの。この本に書かれているプラクティスは、プロジェクトに携わるチーム全員の共通認識にしていきたいです。

『レガシーコードからの脱却』

著者:デヴィッド・スコット・バーンスタイン

翻訳:吉羽 龍太郎、永瀬 美穂、原田 騎郎、有野 雅士

出版社:オライリー・ジャパン

https://www.oreilly.co.jp/books/9784873118864/

工作したい気持ちが湧いたら、手にしたい参考書

 電子工作というと、専門外からは参入しにくいイメージがありますが、最近はRaspberry PiやArduinoなど、ソフトウェアエンジニアをはじめとする専門外の人でもいじりやすいマイコンが登場し、興味を持っている方も多いのではないでしょうか。

 かくいうわたしも趣味で電子工作をしています。とはいえ、あくまで趣味レベルで、体系的な教育を受けたこともないので、日々分からないことだらけです。
 ソフトウェアエンジニアリングに関する情報は、ブログや動画やオンライン講座など、インターネット上に豊富に存在していますが、それに比べるとハードウェアエンジニアリングはあまりインターネット上に情報がありません。これは初心者にとっては困りものでした。

 本書では、回路図の読み方、書き方、電子部品の知識から、回路の設計方法、基板の作り方、マイコンを使った電子工作まで、電子工作にまつわる幅広い領域について、勘所を押さえつつ解説されています。

 例えば、抵抗器やコンデンサ、トランジスタなどの各電子部品にどういう機能や特性があるか、ボタンを一度押した際に電気的には短時間のオンオフを繰り返してしまうチャタリング対策はどのように行えばよいか、ハンダ付けを行う際には、予備ハンダをしっかり行い、グラウンドとリード線を温めてから行う、など初心者がつまずきやすい点を押さえて解説されています。電子工作初学者の方は、ぜひ手元に一冊。

『改訂新版 電子工作の素』

著者:後閑哲也

出版社:技術評論社

https://gihyo.jp/book/2021/978-4-297-12409-0

今月のレビュワー

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池澤あやか (いけざわ・あやか)

タレント、ソフトウェアエンジニア。1991年7月28日 大分県に生まれ、東京都で育つ。慶應義塾大学SFC環境情報学部卒業。2006年、第6回東宝シンデレラで審査員特別賞を受賞し、芸能活動を開始。現在は、情報番組やバラエティ番組への出演やさまざまなメディア媒体への寄稿を行うほか、フリーランスのソフトウェアエンジニアとしてアプリケーションの開発に携わっている。著書に『小学生から楽しむ Rubyプログラミング』(日経BP社)、『アイデアを実現させる最高のツール プログラミングをはじめよう』(大和書房)がある。

2022/04/15

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