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通勤や出張の移動時間をただ漫然と過ごしていてはもったいない。仕事の合間の気分転換、はたまた語学学習などのスキルアップの時間として有効活用しよう。そんなときに役立つのが、周囲の騒音を打ち消す機能を持った、ノイズキャンセリングヘッドホンだ。「ワイヤレス」と「外音取り込み機能」に注目して選びたい。

 ヘッドホンやイヤホンは、音楽を再生するスマートフォンとBluetoothでワイヤレス接続する製品が人気を集めている。ワイヤレスのメリットは邪魔なケーブルがないこと。混雑する電車内などで、ケーブルが何かに引っかかってしまうようなこともない。

 そしてヘッドホンを使って音楽や動画などを視聴する時間をさらに有効活用できるのが、アクティブノイズキャンセリング機能を備えたノイズキャンセリングヘッドホンだ。

 アクティブノイズキャンセリング機能は、外の音と逆位相の波形を作り出して重ね合わせることで騒音を打ち消す機能のこと。機能をオンにすると、周囲の騒音が小さくなって遠のき、音楽や動画に集中しやすくなる。ボリュームを過剰に上げなくても音声を聞き取れるようになるので、鼓膜への負担も減る。

 静かな環境を作り出すので、耳栓のように使うこともできる。たとえば飛行機や新幹線での移動中に静かに休んだり、あるいは周囲の音をシャットアウトして集中力を高めるのに役立つ。さらに、ノイズキャンセリング機能の効き具合を調整できる機能もある製品が便利だ。周囲の音をある程度聞こえるようにしておきたい場合は弱めに、静かな環境を作りたいときは強めにと、ノイズキャンセリング機能を状況に応じて使い分けられる。

 たとえばソニーの「WH-1000XM3」は、スマートフォンのセンサーでユーザーが歩いているか乗り物に乗っているかなどを検出し、ノイズキャンセリング機能や外音取り込みのモードを自動的に切り替えてくれる。手間をかけずに最適なリスニング環境が得られる。

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ソニーのノイズキャンセリングヘッドホンの最上位モデル。mp3などの圧縮音源をハイレゾ音源相当に高音質化する機能も備える。

 外音取り込み機能も注目すべきポイントだ。これはヘッドホンに内蔵されたマイクで外の音を拾い、あえて聞かせる機能のこと。たとえば機内や車内のアナウンスが流れてきたときにこの機能を使えば、ヘッドホンを外す手間や時間をかけずに済むので、アナウンスを聞き逃さずに済む。コンビニなどで買い物するときにも、この機能を使えばヘッドホンを外すことなくレジの担当者の声が聞き取れる。

 Jabraの「Elite 85h」は、周囲の環境に合わせてノイズキャンセリング機能や外音取り込み機能のオン・オフを自動で切り替える機能を備えている。AmazonAlexa、Siri、Googleアシスタントのいずれかの音声アシスタント機能を選択して利用可能だ。IP52に準拠した防塵防滴性能も備える。このほかにも、Googleアシスタントなどの音声アシスタント機能を呼び出せる製品が増えている。

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Jabraの「Elite 85h」は、ヒアスルーと呼ぶ外音取り込み機能を搭載。周囲の環境を音響分析して自動的に切り替えてくれる。

 そして外で身に着けて使うものだから、自分の好みに合うデザインのものを選ぼう。ノイズキャンセリングヘッドホンのハウジング(耳を覆う部分)は大きく厚くなりがちだが、パナソニック「RP-HD610N」は曲面を生かした薄く見えるデザインや着け心地のよさが特徴。ノイズキャンセリング機能は3段階で切り替える方式だ。

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パナソニックのノイズキャンセリングヘッドホンの最上位モデル。外音取り込み機能やGoogleアシスタントにも対応する。

 ワイヤレスヘッドホンではなく、ワイヤレスイヤホンという選択肢もある。耳の中に入れて使うカナル型は、ノイズキャンセリング機能がなくても耳栓のようにノイズを防いでくれる。ケーブルが一切ない完全ワイヤレスイヤホンと呼ばれるものなら、ケーブルの煩わしさがなく使い勝手がいい。たとえばAVIOTの「TE-D01d」は日本人向けにチューニングされた音が特徴で、日本語が聞き取りやすい。約9時間の長い駆動時間も特徴だ。

 今回取り上げたワイヤレスヘッドホン3製品は、いずれもアクティブノイズキャンセリング機能、外音取り込み機能、音声アシスタント対応機能を備えている。ただ、ヘッドホンは構造上、左右から頭を挟むので、その圧力が強すぎると疲れてしまう。製品を選ぶ際には、店頭で実際に装着してみてノイズキャンセリング機能や外音取り込み機能の効き具合(どれだけ音を消せるか、外音がどんな風に聴こえるか)や、音質のチェックはもちろん、長時間快適に使えるかどうか着け心地も確かめておきたい。

【 湯浅英夫/IT・家電ジャーナリスト 】

2019/6/21

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