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賢いはたらき方のススメ
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新しいライフスタイルが盛んに叫ばれるようになり、働き方の変革期に入った2020年。リモートワークが浸透し、会社以外の場所や自宅で自分の時間軸で仕事をするようになった人も多い。

リモートワーク、フルフレックス制で、「いつ、どこで、どう働くか」は個人の裁量で決めることを実践している、株式会社マツリカ。代表取締役の黒佐英司さんは、「働き方の概念は大きく変わる」と話す。スタートアップ会社が集結している五反田に拠点を構え、会社同士のコミュニケーションを円滑にするために「五反田バレー」を設立した、6社の発起人のひとりでもある黒佐さんに、スタートアップ企業の魅力やこれからのビジネスコミュニケーションの方法、自分らしく働くために必要なことについて、お話を伺った。

人を幸せにする、やりたいことを実現する手段としての起業

写真:黒佐英司さん

―起業を志したきっかけをお聞かせください。

黒佐: 「一人でも多くの人を幸せにする」という信念があり、それを実現するための手段の一つが起業でした。起業を考え始めたのは中学生の頃。実は小さい頃から漠然と「人を幸せにしないといけない」という脅迫観念のようなものがありました。
 小学生の時には「がんの特効薬を作ろう」とか「どこでもドアみたいなものを開発しよう」と考えていて、中学生になると、個人の力は圧倒的に弱い、一人ではできないのだと理解したのです。同じ思いを共有して、同じ方向に進んでいく仲間と資金が必要だとわかり、起業しようと考えるようになりました。

―マツリカを起業するまでの道のりは?

黒佐:最初から「やりたいことしかやらない」というスタイルがあり、新卒でハウスメーカーに就職して営業職に就き、その後、スタートアップのユーザベースに転職しながらも、ずっとそういったスタイルで働いてきました。マツリカを立ち上げたのも、やりたいことがはっきりあったからです。

―それはどのようなことでしょうか。

黒佐:マツリカのミッションとして掲げているのが「世界を祭り化する」ことです。社名もこのミッションから名付けました。社会人になると、学生時代に経験した体育祭や文化祭のような、自分たちで作り上げていく高揚感を実感する機会が少なくなります。みんなで一丸となって祭りに向けて準備を進めていくときに出すエネルギーは強くて素晴らしい。それは、多くの人を幸せにする。それをビジネスでどうやって実現していくかを理念としています。
 社会人が一番時間を費やしているのは仕事をしている時間です。その時間帯を楽しめるように支援していきたいと思っているし、これが現時点で個人としての信念に最も通ずることだと思っています。

信念を持つことが大切。そうすれば、最終判断でも迷いが消える

写真:黒佐英司さん

―マツリカではフルフレックス、リモートワークなど、自由度の高い働き方を実践していますが、黒佐さんの考える理想的な仕事環境とはどういうものですか。

黒佐:マツリカでは、個人やチームごとに働き方の裁量が任されています。会社に来て働いている人もいれば、リモートワークをしている人も。フルフレックスをいかして、大学に通いながらフルタイムで仕事をしている社員もいます。

 これからは働くという概念自体が変わるのではないでしょうか。例えば、フリーランスという働き方は、数年前まではエンジニアやデザイナーが多かった。ですが、現在は営業やマーケティングなどもフリーランスとして働く人が増えるなど、職種に関係なく広がっています。
 北米では、雇用されている人よりも、フリーランスなど個人事業主のほうが多く、割合では6~7割ほどになってきていると言われています。雇用されているほうがマイノリティーなんですね。どこかに勤めて決まった時間に働き、決まった報酬をもらうという形態はどんどん変わっていきます。

 理想は、やりたいことをやりたいときにやる。その先に社会に対して価値貢献し、対価として報酬があるという状態ですね。

―そのスタイルを実現するには何が必要だと思われますか。

黒佐:難しいですよね。社会で広く実現するにはまだまだ時間がかかると思います。でも不可能ではないと思います。
 人間の欲求は5段階あるといわれています。マズローの法則によれば、生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求、承認欲求、そして自己実現の欲求です。生理的欲求、つまり生きる欲求が満たされると、何かに貢献して承認されたいという欲求が出てきます。ということは、最低限の欲求が満たされれば、おのずとやりたいことが出てくる、そしてそれを実現したいと思うのです。シンプルなことです。

―迷いが生じることはないでしょうか。

黒佐:信念を持つことが重要だと思います。自分はこれをやりたい、こうありたいという信念があれば、すべての意思決定の最終的な判断軸になる。迷わなくなると思います。
 雇用されるのであれば、会社ごとのルールに自分が合っていることが大切です。合わないと感じたら、ほかの選択肢を探すことができるのではないでしょうか。労働時間が長い、給料が安い、ホワイト企業などという一般的な条件ではなく、自分の基準で判断できれば、理想に近づけると思います。

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