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― そうはいっても、ふだんの仕事はルーティン作業が多く、「どうなりたい」という明確なイメージも浮かばない人から、前向きな反応を引き出すのは難しくないでしょうか?

誰だって突然「どうありたいか」なんて直接聞かれても答えられませんよね(笑)。私たちはどのような質問をすればイメージがわきやすいか文章を工夫したり、特定のテーマについて話しやすい場を作ったりと、ポジティブな意識を引き出せる条件や環境をデザインしていきます。例えば、今までの人生を振り返って、自分が本気で頑張ったのはどんな時だったか、どんなことに取り組んでいて、どんな気持ちだったかなどという話をしていくのですが、最後に「ある朝目覚めると、世の中があなたの望む世界になっていました。会社に行くと同僚たちがいます。どんな話をしますか?」というような質問をします。すると、「笑顔であいさつして雑談を交わす」というような、ああ自分の中にこんな気持ちがあったのか、という意外な言葉が出てきたりするのです。それを同じ職場の仲間同士で共有して、自分たちがどのようなことを望んでいるのか、どうなれば良いチームになるのか、そのためには何から始めようかと話し合っていくうちに、だんだん楽しくなってくるわけです。

― お互いの内面を引き出して皆で共有する…と。

そうです。皆さん素晴らしい一面を持っているのですが、いつの間にか組織での役割を演じるようになってしまい、お互いの内面が見えなくなっている場合がとても多いですね。「彼は、自分がこんな役割だと思っていたから、こんなことに拘泥していたんだ」ということが分かってくると、皆の意識が少しずつ変わり始めます。 会社ではネガティブなことばかり言っている人が、家に帰ると明るく元気なお父さんということが、結構あるでしょう(笑)?多くの人は会社に来た瞬間、魂をドアの外に置いて組織での役割を演じてしまう。そうではなく、仕事中も自分自身でいるためには、自分の内面にある「一番大事にしていること」や「本当に望んでいること」を自覚することが重要なのです。それができるようになれば役割としてではなく、生き方として物事を前向きに捉えることができるようになります。同じ仕事をしていても楽しみながら生き生きしている人と、そうでない人の違いはそこにあるわけです。

― それは日常生活でも同じですね。掃除や洗濯が面倒くさいと思ったらやりたくなくなりますが、「きれいに片付いた部屋でくつろぐ時間は格別」とすてきなことを見いだせば気分よくできます。

そうです。何かやるべきことに直面した時、自分が実現したいことに結びつけられれば「やらされている」とは感じません。雑用をこなす時にも「仕事だから仕方ない」と感じてやるのと、「たまたま上司から頼まれたけれど、この仕事を通して周りの人の笑顔が増やせる」と捉えるのでは、やる気も効率も違ってきます。 そして物事の捉え方や解釈の仕方は、集団の価値観が個人に影響します。周りの人たちが発する言葉が自分にも染み付いていくものなので、「明日、九州へ出張なんです」「遠くて大変だな」「そうなんですよ」という会話をしていると、出張は大変だという認識が刷り込まれてしまう。でも、「九州の現場の声が聞けていいな。どんな様子だったか今度教えてよ」と言う人がいれば、その集団は徐々に良い影響を受けていきます。

― 少数のポジティブな人から影響を受けるか、多数のネガティブな人から影響を受けるか、どちらに転ぶかは賭けみたいなものですか?

そうではありません。自分たちがどうありたいか、そのために自分には何ができるか、ということを常に確認していれば人間の思考は向上していきます。 最近になって日本でも注目されるようになりましたが、世界的には「ポジティブ心理学」が心理学の主流となっていて、組織の現場においても有用であることも統計的データから次々と明らかになっています。昔の心理学はどちらかというとセラピーで、精神的な病の原因を探り、どう取り除いていくかということに主眼を置いた研究でしたが、1998年にアメリカ心理学会会長であるマーティン・セリグマンが提唱したポジティブ心理学は「どうすればより幸福になれるか」を探求しています。実は、江戸時代中期から商道として日本に広がった石田梅岩の「石門心学」でも、自分の行いが果たしてそれで良かったのか、心にやましさはなかったのかと問い続けていれば、自分の本性も含めてより良いものに変化していくと説いており、昔から日本では大切にされていた考え方とも言えます。

― もはや仕事だけの話ではなく、人生哲学を聞いているようです。

実際に取り組んでいる皆さんも「仕事も人生も同じだね」とおっしゃっています。

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