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先入観を持たず「虚心坦懐(たんかい)」で
相手と向き合うこと

― 人物を客観的に見て才を見いだすということですね。しかし、それは簡単なことではありません。松陰はその力をどのように学んだのでしょうか。

一朝一夕にはできません。私が経営者の方にお話をするときによく言うのですが、人を見るには、やはりこちら側が虚心坦懐、無心にならなくてはだめです。それはつまり相手の立場に立ってものを考える、ということでしょう。
松陰は、佐久間象山に学んでいます。彼は、松代、今の長野県長野市の人です。彼の言葉に「私は20歳の時に、長野県民であることを知った。30歳の時に、日本国民であることを知った。40歳の時には、世界人、国際人であることを知った」というものがあります。まさにグローカリズムですね。
象山は、「君たちは地方出身だが、出身地のことだけ考えていてはだめだよ、日本国全体の課題にも関心を持って、どうすればいいか、自分なりの意見をまとめていく、そういう癖を付けていこう」と諭します。つまり、それが後の松陰の考え方の基礎になっているのです。

ですから、攘夷(じょうい)とは言いながら、外国に攻められたときにも、相手の国について知らなくては戦えるわけがないと考えました。アメリカがどういう国か、石油の年間生産量はどれくらいか、軍人や武器の数はどれくらいか、輸入や輸出はどれほどか、人口は…などなど、そうした情報がなくてはとても戦えないと。相手を知らなくては、という発想が根底にあるのです。
これは現代の話ですが、大分県知事だった平松守彦さんは、地域活性化には、各地域で名産品を生まなきゃだめだと言って一村一品運動を提唱しました。それが今知られているカボスであり、シイタケであり、姫島の車エビです。そのときに彼は、グローカリズムという言葉を使っていました。つまり、シイタケ1本、カボス1個作るにしても、大分県のことだけではなく、全国の市場、さらに世界市場を考えよう、と言いました。いわば、それは日本国全体の課題、それから国際的な問題にも関心を持って、自分のこととして考えてくれという、県民の意識改革を求めた提案でもあるのですね。
会社の活性化や社内改革には即物的な方法論がいくつかありますが、根底にあるのは、組織にいる人間一人一人の意識改革しかありません。そうした自己変革の総和が新しいパワーを生むのですから、そこへ結び付けなくてはなりません。

― 個人も、自分の出世や利益を超えて、その先を見るのだ、という意識を持とう、ということですね。リーダーとしてはそれをどのように実現したらいいでしょう?

これまで組織におけるリーダーシップというのは、部下をリーダーの価値観の中に入れることを良しとしていました。ですが、こういうリーダーシップは20世紀で終わっています。
今、「この指止まれ」と言ったら、それに1人くらいは賛同するかもしれません。しかし、「なぜ止まらなくちゃいけないんですか?」と聞く人、「止まるといいことあるんですか?」と斜に構える人もいるでしょう。誰と誰が止まるか、見定めて態度を決める者、ばかばかしいと、はみ出ていく者もいるでしょうね。こういう人たちをみんな認めなくてはだめなのです。

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