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『SmartCloud DevaaS® 2.0』開発者向けプライベートセミナーリポート
『SmartCloud DevaaS® 2.0』開発者向けプライベートセミナーリポート
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2018年10月19日、NTTコムウェアは、「開発環境のDevOps化によるDXの推進」をテーマに『SmartCloud DevaaS® 2.0(以下、DevaaS® 2.0)』開発者向けプライベートセミナーを開催しました。開発と運用が一体となってICTシステムを構築するDevOpsは、デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)推進に欠かせません。本セミナーでは、DevOpsの最新動向や事例、開発環境クラウド『DevaaS® 2.0』を紹介しました。

日本におけるDevOps普及に「DevaaS® 2.0」で寄与したい

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関 洋介
NTTコムウェア株式会社
取締役
ネットワーククラウド事業本部
サービスプロバイダ部 部長

NTTコムウェアでは年間1,000を超えるプロジェクトを並行して動かしています。最近の傾向としては、SoE(Systems of Engagement)の増加が挙げられます。SoEとはお客さまとの関係性を重視するICTシステムのことで、ユーザーニーズをいち早くICTシステムに取り入れ、PDCAをスピーディーに回して改良を加えていきます。

そこで注目されてきたのがDevOpsです。DevOpsとは開発部門と運用部門が連携しながら、ICTシステムの構築、運用をしていく考え方で、NTTコムウェアが提供するDevaaS® 2.0は、DevOpsを実現するための開発環境クラウドです。今ではプロジェクトの約9割がDevaaS® 2.0を利用しています。そこで開発や運用に関わる多くの方々にもご利用いただければと思い、クラウドサービスとして外販を始めました。

日本国内におけるDevOpsは関心が高まってきてはいるものの、普及はこれからという状況です。ぜひDevaaS® 2.0を、DevOpsの推進にご活用いただければと存じます。

DXの成功をもたらすDevOpsと開発者

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入谷 光浩氏
IDC Japan株式会社
リサーチマネージャー

クラウドやモバイル、AIなどのデータ分析を駆使して、お客さまに新しい価値を提供する。そして会社自身が新しい働き方、評価の仕方に変わっていく……。それがDXです。どの市場でも競争が激しくなっている現在、DXを通じて優位に立ち、お客さまにより良い価値を提供できることが、DXの本質とIDCでは捉えています。

DevOpsの目的を明確化し、DXと直結させる

DXとDevOpsはどのように関わってくるのでしょうか。DXでは「いかに早く新しいサービスを提供するか」が成否を分けます。その実現には、組織間の摩擦をなくし、継続してサービスを提供していくサイクルを作ることが重要です。そこにDevOpsが寄与できます。

アメリカでは、DevOpsの主な目的を、アプリケーションやビジネスのスピードアップやクオリティー向上と捉えられており、DevOpsとDXが直結しています。一方日本ではコスト削減やオープンソースの利用などが目的とされており、ビジネスにつながりにくい現状が見てとれます。

この解決には「目的」と「評価」に関するKPIがカギになります。ITの取り組みがビジネスの目的と直結するように、DevOpsのKPIの新設、あるいは再考を行う必要性があります。

DevOps環境はクラウドが主流に

DevOps環境はどこに置くべきでしょうか。オンプレミスでのDevOpsでは、プロジェクトごとに環境を用意することになり、サイロ化しかねません。また運用上の課題もあります。新しいツール、バージョンが公開されたとき、オンプレミス上の個々のツールをすべて更新するのは手間です。一方クラウドでは、共通した環境が利用でき、サイロ化を回避できる上、常に最新の状態を維持しやすくなります。今後DevOps環境はクラウドが主流になるでしょう。

ところが、クラウドサービスとして利用できるDevOps環境を提供しているのはほとんどが海外ベンダーで、国産ベンダーではNTTコムウェアが唯一という状況です。

これからビジネス部門とIT部門とコラボレーションしながら、サービスを作り上げていく時代が来るでしょう。その共同作業を実現するにあたっては、DevOps環境のような共同で使えるプラットフォーム上でコミュニケーションを取りながら、開発を進めることはメリットとなるでしょう。

DevOps向け開発環境クラウド「DevaaS® 2.0」のご紹介

DevOpsとDXの推進を支援するDevOpsサービスセンタ

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川口 篤史
NTTコムウェア株式会社
ネットワーククラウド事業本部
サービスプロバイダ部
DevOpsサービスセンタ長

NTTコムウェアでは2010年ごろまで、プロジェクトごとにオンプレミスの開発環境を所有していました。しかし、「調達に時間がかかる」「会社全体で見るとコストが高い」「統一したガバナンスを効かせにくい」などの課題がありました。

2011年から開発環境の統合に取り組み、その結果生まれたのがDevaaS® 1.0です。2017年にはDevaaS® 2.0としてサービス提供を開始し、現在は160を超えるプロジェクトでDevaaS® 2.0を活用しています。調達にかかるリードタイムの短縮化も図れ、コスト低減も実現しました。管理ツールの共通化によって、ガバナンスも統一しやすくなりました。

DXが求められる現在、アプリケーション開発ではSoEの比重が高まっています。それにはDevOpsの手法が有効です。そのような背景を受けて発足したのがDevOps専門組織「DevOpsサービスセンタ」でした。NTTコムウェアはDevOpsサービスセンタを通して、DevaaS® 2.0の他、導入支援、人材の育成や研修、サポートなどを提供し、企業のDevOps推進とDXの実現を支援してまいります。

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DX時代に対応したIntelligent DX Platformをめざして

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国府田 充
NTTコムウェア株式会社
ネットワーククラウド事業本部
サービスプロバイダ部CLS-BU
スペシャリスト

DevaaS®には「開発環境を実現するクラウド」という意味が込められており、開発に必要となるハードウェアやソフトウェア、開発管理の仕組みを提供するクラウドサービスとして提供します。機器調達や初期セットアップが不要となり、リードタイム短縮やコスト削減が可能となります。

また統一した構成管理ツールやセキュリティー水準に準拠して開発できることで、ガバナンスが効いた開発体制が作れます。ビジネスパートナーや協力会社など複数の組織で開発を行う場合でも、ユーザーのアクセス端末に情報を残さずすべてクラウド上で開発が行われるため安全です。

DevaaS® 2.0では、2つの点を強化しました。1つはCI/CD(継続的インテグレーション、継続的デリバリー)に必要なツール群をまとめたプラットフォームが提供されること。これにより、ビルドからリリースまでを自動化し、スピーディーな開発を実現します。

もう1つは開発者向けポータルです。これはクラウドオーケストレーションとして採用したRedHat OpenStack Platformをベースに、NTTコムウェアが独自に開発したポータルです。簡略化したシンプルな操作画面で、開発のスタートアップを短縮化できます。

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パブリッククラウド上の本番環境へのシームレスに移行

さらに2018年7月には、アプリケーションをAWSやAzureなどのパブリッククラウドへ迅速に提供できる新機能DataSkywalker®をリリースしました。これを使えば、開発資材の入ったコンテナイメージを、シームレスにクラウドに送れます。

共通開発環境として提供される、これらの豊富なツールによって、継続的インテグレーション、デリバリーが実現する環境を簡単に手に入れられます。これにより一日に複数回の本番リリースも実行可能となり、スピーディーで柔軟なDevOpsを実現できます。

世界で認められるSoE開発基盤に向けて、さらなる進化を

DevaaS® 2.0は、これからも機能拡張を続けていきます。例えば、どこにいてもどんな端末からでも開発環境にアクセスできれば、緊急の対応が必要となったときでも対処が可能になります。またセキュリティーも強化します。コーディング中に脆弱性につながる要因を検知できれば、セキュリティーリスクを早めに摘み取れます。DevOpsにセキュリティーを加味した、いわゆるDevSecOpsに向けた強化です。さらにパブリッククラウドとの連携を高める新しいサービスを増やして、DevOpsのサイクルをワンストップで提供できるよう準備を進めています。

DevaaS® 2.0は、「グローバルに認知される先進的SoE開発基盤へ」という目標を掲げ、DX時代に対応したIntelligent DX Platformをめざして進化していきます。

コンテナ技術と自動化を中心とした海外DX事例紹介

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岡下 浩明氏
レッドハット株式会社
プロダクトソリューション本部
本部長

評価額が10億ドルを超えるようなスタートアップ企業、いわゆるユニコーン企業はクラウドとソフトウェア技術を駆使しています。そこではDevOpsが実践されているといってよいでしょう。そういう企業が注力しているのは購買プロセスの中のサービスで生じる新しい顧客体験です。

そのような取り組みは、ユニコーン企業だけではありません。自動車メーカーのメルセデスは、自動車を売るだけでなく、ソフトウェア企業として成長しようとしています。自動車の部品を組み替えるコンフィグレーターをコンテナ化して、APIを使ってパートナーと連携するといった活用が進んでいます。

ハブ空港であるオランダのスキポール国際空港は、旅行客が立ち寄っている間に空港の価値を感じてもらう取り組みをしています。飛行機や空港の状況をAPIで公開しており、旅行客が空港にいながらピザを注文して届けてもらうことも可能です。これらにもコンテナ技術が貢献しています。

46倍のスピードでビジネスを回すDX企業

DXを実践している企業は、一般的な企業よりもITスループットが46倍も早いという調査結果があります。つまりアプリケーションのデリバリー、ニーズへの適用、開発、イノベーションが早いのです。

スピードアップを実現するDevOpsではコンテナ技術が欠かせません。コンテナとは、アプリケーションの実行環境をパッケージ化するテクノロジーです。アプリケーションのデプロイを考慮すると、環境に依存しないコンテナの重要性が高まるのは間違いありません。

コンテナ技術の1つがKubernetesです。Red Hat OpenShift Container Platform(以下、OpenShift)はそれをもっと便利に活用できるようにしたプラットフォームで、DevaaS® 2.0でも利用できます。OpenShiftによって、継続的なデリバリーの実現、リアルタイムアップデート、迅速なアプリケーションの開発と配備、さまざまなクラウドサービスとの連携などが可能となります。

日本企業の開発環境を変えて、競争社会を勝ち抜く力に

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倉富 敦氏
レッドハット株式会社
エンタープライズ営業統括本部
第一営業本部
本部長

欧米では、特に金融分野で激しい競争が起こっています。クラウドなどの新しいサービスが登場し、対抗するためにすべてを変えなくてはいけないという意識が高まっています。そのためにOpenShiftの利用が拡大しています。

一方日本ではまだ途中段階といえます。その理由の1つにお客さまとSIerの関係の違いがあります。日本企業では多くのICTシステムをSIerが担っています。競争にさらされている企業が変われば、SIerも変わらなくてはいけません。どのようなSIerを選ぶかは、日本企業にとって重要です。

NTTコムウェアは、時代を先取りしたDevOps環境を日本に導入しようと取り組んできました。私たちレッドハットも新しい技術を提供して、パートナーシップを結びながら、一緒に日本の環境を変えていきたいと考えています。

2018/11/15

  • ※ 商品およびサービスの内容は、予告なく変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。
  • ※「SmartCloud(スマートクラウド)」、「SmartCloud」ロゴ、「DevaaS」、「DataSkywalker」は、NTTコムウェア株式会社の登録商標です。
  • ※ Red Hat、OpenShiftは、米国およびその他の国でRed Hat, Inc. の登録商標もしくは商標です。
  • ※ その他、記載されている社名、商品名などは、各社の商標または登録商標である場合があります。
  • ※ 所属部署、役職等については、取材当時のものです。

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