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産学連携で加速する新たなデータサイエンス教育
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新潟大学は、2017年4月、デジタル社会における異分野融合研究や人材育成、産学・地域連携の共通基盤となる拠点として、新潟大学研究推進機構附置ビッグデータアクティベーション研究センター(以下BDA研究センター)を設立。NTTコムウェアと連携して「データサイエンス教育・人材育成」の取り組みを加速させています。BDA研究センター長の山﨑教授に新潟大学におけるデータサイエンス教育の現状や来年度の展望を伺いました。

データサイエンス人材育成は「文理協働」で進む

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山﨑 達也 氏
新潟大学 教授
BDA研究センター長

BDA研究センターは2018年5月、NTTコムウェアと、ビッグデータ領域に関する産学連携推進に関する協定を締結するなど、データを利活用できる人材の教育体制整備に取り組んでいます。

2019年には、新潟大学が文部科学省の選定する「大学における数理・データサイエンス教育の全国展開」の協力校として選ばれました。新潟大学は、「データ駆動型社会に向けた人材育成強化」をテーマにかかげ、データサイエンティストの基礎教育を目的に『データサイエンス総論』を開講しました。

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河本 倫志
NTTコムウェア株式会社
ビジネスインキュベーション本部
データサイエンス推進室 室長

新潟大学は文理10学部が交わる総合大学であり、本講義にもさまざまな学生が参加しました。山﨑教授は「文系・理系という垣根を越えて、データをマネージメントできる人材育成が講義の狙いだ」と述べ、「当初、データを扱うのは理系というイメージがあり、文系の学生が講義についてこられるのかという一抹の不安があった。しかし、いざ開講してみると、新しいことを学びたいという学生たちのひたむきな姿勢に不安が一掃された」と、文理協働で学ぶことの手応えをにじませました。

NTTコムウェアの河本は、「当社でも同じような傾向はある。技術畑でなくてもデータサイエンスの分野で活躍している人材は多い。いかに目的意識を持つかが重要だ」と、ビジネス視点からデータを結果に繋げる重要性を伝えました。

実践と実事例を重視した講義からビジネスを学ぶ

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長谷川 好範
NTTコムウェア株式会社
ビジネスインキュベーション本部
データサイエンス推進室 統括課長

NTTコムウェアが担当した『データサイエンス総論』は2種類の講義で構成されています。

『データサイエンス総論Ⅰ』(以下『総論Ⅰ』」)は、座学中心の基礎固めです。まずは「データがなぜ必要か」という前提や言葉の定義をビジネスの現場でのさまざまな事例と共に解説し、「ある分野ではどのようにデータを利活用し、成果やビジネスにしているか」という具体的な理解に繋げました。

『データサイエンス総論Ⅱ』(以下『総論Ⅱ』)は実践です。学生一人ひとりにPCでデータを扱ってもらい、統計学や機械学習のアプローチで実際に予測モデルを作り、データサイエンスを実践しました。

NTTコムウェアの長谷川は「さまざまな学部の方がいらっしゃるので、なるべくイメージが湧きやすく実践的な事例として、預金セールスの成否予測をテーマを取り上げました。近年ではこういった学習用のデータがインターネットでも公開されており、学生の方が自分で学習を継続するにあたって活用できる教材にできることをお伝えしようと考えました」と説明します。

今年度受講した学生は、『総論Ⅰ』『総論Ⅱ』それぞれ百数十名。山﨑教授は「全学部生の受講をめざし、来年度はどちらも受講生の数を増やし、特に『総論I』は約5倍にまで拡大したい」と学内の教育体制のさらなる拡充を図っていくと述べました。

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