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ニッポンの想像を超える未来
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サッカーは世界につながる入り口

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 ラグビーワールドカップの開催でラグビー熱が急上昇した。日本ではスポーツはひとつの大きなイベントをきっかけに、爆発的な人気になることが多い。しかし、世界に目を向けると、その国の歴史や文化、風土によって、好まれるスポーツは異なる。では、世界のどの国でもメジャーなスポーツはあるのだろうか。それがサッカーだ。世界中にプロアマのチームがあり、専用スタジアムも多い。老若男女を問わずに熱狂的なファンがいるのもサッカーの特徴だ。

 日本では、1993年に日本プロサッカーリーグ「Jリーグ」が開幕した。時を同じくして衛星放送が始まり、CSのスカパーやBSなどで海外のサッカーリーグを中継する番組がスタート。サッカーが世間に認知されてファンが急増し、サッカークラブなどに通い始める子どもが増えた。それから25年以上経った今、各地域に根づいたクラブチームが存在し、サッカー文化が定着しつつある。

 今回は、圧倒的な知識とオリジナリティあふれる実況でサッカーファンから厚い信頼を寄せられる、フリーアナウンサーの倉敷保雄さん(愛称:クラッキー)に、生活に根づいた文化であるサッカーの未来について、お話を伺った。

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 サッカーといえば、『ゴーーール』と絶叫する実況がおなじみ。実はこれは、ブラジルから入ってきた中継スタイルだ。
「日本のサッカーはブラジルから学んでいることが多い。実況スタイルのほかに、応援スタイルもそう」と、倉敷さんは話す。しかし、そのわりにはブラジルサッカーで使われている用語や考え方は伝わっていないと感じた倉敷さんは、実況で、チームや選手の背景をはじめ、その国の言語も使い、その国のサッカー文化を紹介するようになった。

 倉敷さんが最初に担当したのは、オランダリーグ「エールディヴィジ」とブラジルリーグ「カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA」の中継。その国のサッカーを知るために言語と文化を徹底的に勉強して現地の言葉で取材をし、面白い用語は日本語も交えて紹介した。以来、新たなチームの試合を担当するたびに、その国の言語から文化や生活習慣までを勉強。「一時期は、10カ国語の辞書を持っていた」と言う。

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エスタディオ・ビセンテ・カルデロン

 そんな倉敷さんがほれ込んだサッカー文化がある。スペインリーグ、リーガ・エスパニョーラのチーム「アトレティコ・マドリード」。特に2017年まで使われていたホームスタジアム、エスタディオ・ビセンテ・カルデオンでのサポーター文化だ。
「ここのサポーターはチャント(応援歌)を30曲くらい持っている。しかも歌詞が多い本当に歌のようなもの、試合の局面によって、曲を歌い分けているのだが、それはスタジアムで自然にわきあがってくるもの。その迫力はまるで劇場のよう。こんなスタジアム、サポーターがいるんだと感動した」。

 もうひとつ、倉敷さんがこれこそサッカー文化の成熟した形と称えるのが、イタリアリーグ、セリエAのユヴェントスFCのスタジアム「アリアンツ・スタジアム」だ。

 アリアンツ・スタジアムは、フランス国境に近い、北部のトリノという街にある。イタリア初のクラブ所有のスタジアムとして、2011年に完成した。「スタジアムの周囲にはショピングモールがあり、観戦の前後に買い物をしたり、レストランで食事したり、家族で1日中過ごせる。サッカーを観戦しない人も楽しめる娯楽のオールインワンを作ってしまった」と倉敷さん。さらにユヴェントスのすごいところは、スタジアム内部のホスピタリティにあるという。

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「スカイボックスというガラス張りの貴賓室のほか、椅子の背もたれにパーソナルモニターが付いているボックス席がある。サッカーに詳しくない人は、モニターの画像を参考にすれば、試合の流れが分かる」。

 スタジアムの管理にも感心したと、倉敷さんは続ける。「アルプス山脈がそびえる寒い地域なので、太陽の日差しが届きにくく、芝の成長も遅い。そこで、スタジアムは巨大な扇風機で空気をかきまぜ、太陽の日差しがしっかり入るように設計されている。中継のためのカメラの設置場所も迫力がある映像がとれる位置を計算されている」。サッカーをより迫力ある娯楽になるようにしかけたアイデアが満載なのである。

 ユヴェントスは、ホームスタジアムが完成してから、それまで落ち込んでいたクラブ収益が倍以上に上がった。さらには、スタジアムを中心にさまざまな施設の建設が進み、街ごと生まれ変わっている。「サッカーを通してさまざまなものを巻き込み、街を活性化させた理想形」と倉敷さんは話す。

次ページ サポーター文化の違いを認めて実況していくことがメディアの仕事

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