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ITジャーナリストや現役書店員、編集者が選ぶ デジタル人材のためのブックレビュー 
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今月の書籍

レビュワー:池澤 あやか

  • 『エンジニアのためのマネジメントキャリアパス』
  • 『ハルロック(1)~(4)』

自身の経験をベースに技術系マネージャーへのステップを手解き

 「マネージャーは年次を重ねたらなれると思っている人が多いけど、マネジメントもエンジニアと同じように専門職だからね」。

 前職でマネジメントに携わる方がそうおっしゃっていたのを思い出します。そのときはマネジメントなんて一切考えていなかったのですが、最近、転職して会社員になったのを機に、自分のキャリアパスについて考えるようになりました。

 あくまでも技術エキスパートの道を歩むか、管理職への道を選ぶか。誰もが一度は悩むことなのではないでしょうか。

 著者はアメリカの会社で働いているため、日本の会社のシステムとは若干違うところもありますが、いわゆるエンジニア出身の「管理職」にはどういうものがあるかを、新卒やインターンのメンターから、テックリード、チームを管理するエンジニアリングリード、複数のチームを管理する技術部長、経営に関わるCTOやVPなどの経営幹部と、段階を追って解説してくれます。

 その人たちがどういう責務を担っているか、どういうことに悩んで、その悩みにどう対処しているかがまとめられています。自分のキャリアパスを考える上で参考になるだけではなく、上司の大変さを理解するのにも良い一冊かもしれません。

『エンジニアのためのマネジメントキャリアパス』

著者:カミーユ・フルニエ

翻訳:武舎 広幸、武舎 るみ

出版社:オライリー・ジャパン

https://www.oreilly.co.jp/books/9784873118482/

電子工作の魅力が詰まった異色漫画。気軽に読める入門書として

 『ハルロック』は、電子工作がテーマの漫画です!ひょんなことから電子工作にどっぷりハマった大学生の主人公・晴が、日々、秋葉原に足を運びながら、仲間たちと一緒に電子工作をするほのぼのコメディです。

 電子工作で仲間たちのお悩みを解決したり、Maker Faireにブースを出したり、研究したり、ハードウェアスタートアップを起業したり、そんな日常を描いています。

 一般青年向けの漫画雑誌『モーニング』で連載されていたにもかかわらず、電子工作の上辺のみを描くのではなく、とてもディープに描いているのが本作のポイント。

 M5Stack台頭以前のお話なので、少々古さはあるのですが、ArduinoやRaspberry Pi、ZigBee、ATmega328Pなんて専門的なワードが飛び出したり、作品の中で作られるさまざまな作品も、晴ちゃんたちが構成から解説してくれたりします。ストーリーを楽しみながら、ちょっと電子工作にも詳しくなれて一石二鳥

 全4巻で、すでにストーリーは完結しているので、まとめ読みしたい方にもおすすめ。ものづくりごころを刺激してくれる良書です。

 電子工作やってみようかなという方のファーストステップや、ものづくりのお供におすすめしたい一冊です!

『ハルロック(1)~(4)』

著者:西餅

出版社:講談社

https://kc.kodansha.co.jp/title?code=1000006774

今月のレビュワー

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池澤あやか (いけざわ・あやか)

タレント、ソフトウェアエンジニア。1991年7月28日 大分県に生まれ、東京都で育つ。慶應義塾大学SFC環境情報学部卒業。2006年、第6回東宝シンデレラで審査員特別賞を受賞し、芸能活動を開始。現在は、情報番組やバラエティ番組への出演やさまざまなメディア媒体への寄稿を行うほか、ソフトウェアエンジニアとしてアプリケーションの開発に携わっている。著書に『小学生から楽しむ Rubyプログラミング』(日経BP社)、『アイデアを実現させる最高のツール プログラミングをはじめよう』(大和書房)がある。

2022/11/08

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