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最適な結果を得られるように打ち手の組み合わせを指示

ここからは、複数の打ち手がある場合の意思決定をサポートしてくれるプリスクリプティブ分析について、詳しく見ていこう。
プリスクリプティブ分析は、ビッグデータ分析の手法としては比較的新しく取り入れられてきた考え方で、今後の活用が期待されている。しかし、複数の打ち手がある場合に、ある目的を達成するための最適解を求める技術は、古くから利用されている。
「統計的には最適化や数理計画法と言われている手法が、プリスクリプティブ分析に相当します。
第二次世界大戦でイギリス軍などが活用したオペレーションズ・リサーチは、その1つの例です。すでに線形計画法などの多くの最適化手法があります」と丸山教授は語る。こうした手法をビッグデータ分析にも適用して、問題解決や意思決定に活用しようとしているのだ。
プリスクリプティブ分析をイメージするために、シンプルな線形計画法の問題を考えてみる。広告出稿と、その効果の関係を読み解く分析だ(図2)。

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目的は、「若年層と中高年層のそれぞれ2000人に反応してもらうキャンペーンを、最小のコストで実施する」というもの。基礎データとして、新聞広告とWeb広告のそれぞれで、1万円当たりの広告出稿に対する若年層、中高年層の反応を予測した数値がある。すなわち、新聞広告、Web広告という打ち手に対する予測的データ分析の結果があり、そこからプリスクリプティブ分析で目的に対する最適な打ち手の組み合わせを見つける。 こうした線形計画法の問題では、打ち手の組み合わせのうち実現可能な領域として「実行可能解」が求められる。その中で、トータルコストを算出する「目的関数」が最小になる打ち手の組み合わせを求める。これにより、新聞広告に○○万円、Web広告に××万円という組み合わせが、最も低いコストで目的を達することが分かる。 このケースでは打ち手は2種類だが、実際の企業活動や社会活動では打ち手の数が非常に多くなる。そうした中で、目的に対して最適な打ち手の組み合わせを提示してくれるのがプリスクリプティブ分析というわけだ。

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