2021.12.15

インフォーマルコミュニケーションとは?その重要性と促進のポイントを解説!

  • インフォーマルコミュニケーションとは何か
  • インフォーマルコミュニケーションはなぜ重要なのか知りたい
  • インフォーマルコミュニケーションを促進するにはどうすれば良いのか

経営者や管理職にとっては、社内コミュニケーションの活性化や従業員同士の人間関係構築は重要な課題の1つです。


特に、昨今急速に普及しているテレワークにおいては、コミュニケーション不足になりやすいことに頭を悩ませている会社は少なくありません。


それらの課題を解決するために有効な手段の1つが、インフォーマルコミュニケーションです。


本記事では、インフォーマルコミュニケーションの意味と重要性、促進するポイント、さらには環境作りを紹介します。

letaria

インフォーマルコミュニケーションとは

ここでは、インフォーマルコミュニケーションとは何か、以下の順に紹介します。

  • インフォーマルコミュニケーションの意味
  • インフォーマルコミュニケーションとフォーマルコミュニケーションとの違い

インフォーマルコミュニケーションの意味

インフォーマルコミュニケーションとは、非公式な場所で発生する偶発的なやり取りのことです。

例えば、通路でたまたまで出会った同僚との目的のない会話や食堂での雑談などが、インフォーマルコミュニケーションに該当します。

インフォーマルコミュニケーションとフォーマルコミュニケーションとの違い

インフォーマルコミュニケーションの対義語はフォーマルコミュニケーションです。これは、仕事に関係したきっちりとしたやりとりのことです。

例えば、会議や業務報告などが該当します。

インフォーマルコミュニケーションとフォーマルコミュニケーションの違いを、以下の表にまとめます。

仕事と関係 会話の雰囲気
インフォーマルコミュニケーション ない 緩やか
フォーマルコミュニケーション ある きっちり

インフォーマルコミュニケーションの重要性

インフォーマルコミュニケーションは一見無駄なようにも思えますが、実は社内環境をより良くするためには重要な要素の1つです。

ここでは、インフォーマルコミュニケーションの重要性を以下の順に紹介します。

  • 従業員同士のコミュニケーション促進
  • 組織の一体感醸成
  • 新たな情報の獲得やアイデアの創出

従業員同士のコミュニケーション促進

インフォーマルコミュニケーションの重要性の1つ目は、従業員同士のコミュニケーション促進です。

仕事上のコミュニケーションがフォーマルコミュニケーションに偏ると、従業員同士の人間関係が硬くなります。そうなると、困った時に気軽に相談しづらくなります。

しかし、適度にインフォーマルコミュニケーションを取り入れることで、従業員同士の距離が縮まります。

従業員同士の距離が縮まることで従業員同士の人間関係も良好になり、会社全体に活気がもたらされます。

また、困ったことがあった時には気軽に相談しやすい雰囲気もできるので、結果的に業務効率化や業績アップも期待できます。

組織の一体感醸成

インフォーマルコミュニケーションの重要性の2つ目は、組織の一体感醸成です。

インフォーマルコミュニケーションにより、それぞれの従業員の考え方や人となりがわかってくるものです。

それらをすり合わせていくことで、従業員同士がバラバラの方向を向くことを防いで、組織の一体感醸成が期待できます。

また、インフォーマルコミュニケーションを行う場所を、従業員にストレス発散の場所として活用してもらうことで、従業員のメンタルヘルスに好影響を与えられます。

このことは、話しやすく相談しやすい場所を作ることにもなり、社内エンゲージメント(従業員と会社との信頼関係)向上も期待できます。

新たな情報の獲得やアイデアの創出<

インフォーマルコミュニケーションの重要性の3つ目は、新たな情報の獲得やアイデアの創出です。

例えば、インフォーマルコミュニケーションを行っている時に、フォーマルコミュニケーションだけでは得られない有益な情報が得られる可能性があります。

また、アイデアはストレスが少ない状態でこそ産み出されるものです。

そのため、インフォーマルコミュニケーションを行ってリラックスした状態だからこそ、アイデアが浮かんでくることもあるでしょう。

インフォーマルコミュニケーションを促進する2つのポイント

ここでは、インフォーマルコミュニケーションを促進する2つのポイントを以下の順に紹介します。

  • 上司が率先して行う
  • フランクな場を作る

上司が率先して行う

インフォーマルコミュニケーションを促進するポイントの1つ目は、上司が率先して行うことです。

1人の従業員がインフォーマルコミュニケーションを行いたいと思っていても、会社全体にインフォーマルコミュニケーションを良く思わない雰囲気が存在すると、なかなかできないものです。

しかし、上司が率先してインフォーマルコミュニケーションを行っていくことで、部下もインフォーマルコミュニケーションを行いやすくなります。

また、会社としてどのようにインフォーマルコミュニケーションを捉えているか従業員に伝えていくことで、より従業員同士でインフォーマルコミュニケーションを行いやすくなります。

フランクな場を作る

インフォーマルコミュニケーションを促進するポイントの2つ目は、フランクな場を作ることです。

会社で、仕事以外のコミュニケーションを取れるフランクな場を作ることで、インフォーマルコミュニケーションを促進できます。

仕事以外に従業員同士のコミュニケーションを取れる場は、例えばランチ会や懇親会などがあります。

これらの場は、オフラインはもちろんオンラインでも作ることができます。

インフォーマルコミュニケーションを促進するオフィス環境作り【オフライン】

ここでは、インフォーマルコミュニケーションを促進するオフィス環境作り【オフライン】を以下の順に紹介します。

  • マグネットスペースの設置
  • 社内カフェの設置
  • フリーアドレス制の導入
  • デスクの配置の工夫

マグネットスペースの設置

インフォーマルコミュニケーションを促進するオフィス環境作り【オフライン】の1つ目は、マグネットスペースの設置です。

マグネットスペースとは、自然に人が引き寄せられるスペースのことです。マグネットスペースを用いることで、普段関わることがない従業員同士であっても自然発生的な雑談を促進することが期待できます。

コピー機前や自販機前など、部署に関係なく多くの従業員が使用するスペースを活用してマグネットスペースを設置しましょう。

マグネットスペースには、テーブルを設置する、お菓子や雑誌などを置いておくなど、居心地が良くなる工夫を行うとベターです。

社内カフェの設置

インフォーマルコミュニケーションを促進するオフィス環境作り【オフライン】の2つ目は、社内カフェの設置です。

普段のデスクとは違う景色が広がるカフェスペースを導入することで、インフォーマルコミュニケーションを促進して、従業員のリフレッシュや新しいアイデアの創出などを期待できます。

ただ、社内カフェを設置しても、従業員が長く滞在しなければインフォーマルコミュニケーションを促進する効果はあまり発揮されません。

そのため、社内カフェを設置する時には、従業員がリラックスして長く滞在しやすい仕組み作りがポイントです。

例えば、雑誌や新聞などを置いておく、座りやすいソファ席を用意するなどの工夫が有効です。

フリーアドレス制の導入

インフォーマルコミュニケーションを促進するオフィス環境作り【オフライン】の3つ目は、フリーアドレス制の導入です。

フリーアドレス制とは、オフィスに個々の従業員の固定席を設けず、空いている席を誰でも自由に使える制度のことです。

固定席を設けると、普段の会話が隣の席同士に限定されるなど偏りがちになることがデメリットです。

しかし、フリーアドレス制を導入すると、毎日違う人が隣の席になるため、様々な従業員と接点を持つことが期待できます。

その結果、様々な従業員同士でのインフォーマルコミュニケーションを促進することになります。

デスクの配置の工夫

インフォーマルコミュニケーションを促進するオフィス環境作り【オフライン】の4つ目は、デスクの配置の工夫です。

オフィス内で大きな声を出すことはあまりありません。そのため、物理的距離が遠いデスクを挟んだ従業員同士でインフォーマルコミュニケーションを行うことは困難です。

そのため、インフォーマルコミュニケーションを促進するには、従業員同士の椅子の位置が近くなるようデスクを配置する、できる限り横並びにデスクを配置するなど、物理的距離を近づけられるようデスクの配置を工夫することも有効です。

インフォーマルコミュニケーションを促進するテレワーク環境作り【オンライン】

ここでは、インフォーマルコミュニケーションを促進するテレワーク環境作り【オンライン】を以下の順に紹介します。

  • 時間を決めて雑談タイムを導入
  • 雑談用チャットルームを作成
  • Web会議冒頭にアイスブレーク
  • Web会議ツールの背景を工夫

時間を決めて雑談タイムを導入

インフォーマルコミュニケーションを促進するテレワーク環境作り【オンライン】の1つ目は、時間を決めて雑談タイムを導入することです。

オンラインでインフォーマルコミュニケーションを促進する時に注意しなければならないことの1つが、時間感覚です。

チャットなどが常時接続されていれば、いつでもオンラインで雑談できます。

しかし、他人の目がないとついつい長く雑談を行ってしまう恐れがあります。また、一度オンラインの雑談が始まるとどこで雑談を終えるかわかりづらいものです。

その対策として、時間を決めて雑談タイムを導入することが有効です。こうすることで、オンオフの切り替えをしやすくなり、時間も有効に使えます。

また、オンラインでランチやコーヒーブレークを行うことも有効です。

雑談用チャットルームを作成

インフォーマルコミュニケーションを促進するテレワーク環境作り【オンライン】の2つ目は、雑談用チャットルームを作成することです。

文字でのインフォーマルコミュニケーションを行いたい時には、使用しているビジネスチャット上に雑談用チャットルームを作成すると良いでしょう。

雑談用チャットルームを作成することで、雑談できる空間をオンライン上で設けることができます。

好きな時間に気軽に文字でやりとりできるため、仕事のキリがいい時や休憩時間に気楽にインフォーマルコミュニケーションを行えます。

準備の手間もあまりかからないので、オンライン上でのインフォーマルコミュニケーションを促進したい時に最初に取り入れたい環境作りの1つです。

Web会議冒頭にアイスブレーク

インフォーマルコミュニケーションを促進するテレワーク環境作り【オンライン】の3つ目は、Web会議冒頭にアイスブレークを取り入れることです。

オンラインでは、相手の状況がわかりづらいことに気をつけなければなりません。これにより、オンラインでインフォーマルコミュニケーションを行うことに抵抗を感じる従業員もいるかもしれません。

しかし、Web会議冒頭にアイスブレークとして数分間の雑談を取り入れることで、発言しやすい雰囲気を醸成できます。

最近あった出来事や自己紹介により、お互い興味を持って相手の新たな一面を知ることができるよう工夫しましょう。

これにより、話が盛り上がり従業員同士の緊張を解くことができれば、Web会議の生産性の向上も期待できます。

Web会議ツールの背景を工夫

インフォーマルコミュニケーションを促進するテレワーク環境作り【オンライン】の4つ目は、Web会議ツールの背景を工夫することです。

オンラインでのリアルコミュニケーションは、Web会議ツールを用いて行います。

多くのWeb会議ツールでは背景を設定することが可能です。もちろんTPOを考慮する必要はありますが、インフォーマルコミュニケーションを促進したい時には背景をフランクにすることが有効です。

背景をフランクにすることで、相手の緊張を和らげる効果に加えて、背景もインフォーマルコミュニケーションにおける会話の材料になるかもしれません。

また、上司がWeb会議ツールでフランクな背景にすると部下も真似しやすいので、Web会議でインフォーマルコミュニケーションを促進したい時には、上司が率先してWeb会議ツールではフランクな背景にするようにしましょう。

まとめ

本記事では、インフォーマルコミュニケーションの意味と重要性、促進するポイント、さらには環境作りを紹介しました。

インフォーマルコミュニケーションを促進するには、従業員1人だけでなく上司や会社全体で、インフォーマルコミュニケーションを促進する取り組みや雰囲気作りを行うことが必要です。

少しずつ社内でインフォーマルコミュニケーションがしやすい環境を作っていくことで、社内の雰囲気も良くなり結果的に業務効率化や業績アップも期待できます。

なお、弊社では自社のセキュリティ状況やテレワーク環境、コミュニケーション環境を簡単に把握できる「STC診断」をオンラインで無料公開しています。よろしければ、以下よりお試しください。

letaria