COMWARE PLUS プラス・サムシングを大切なお客さまへ

メールマガジンのご登録
ポスト
        
        

トヨタやホンダもMaaS事業への意欲を示す

2018年9月にトヨタ自動車とソフトバンクが共同出資で設立したMONET Technologies社は、Autono-MaaS事業を行います。Autono-Maasとは、Autonomous Vehicle(自動運転車)とMaaSを融合した造語です。

現在はまだ実証実験中ですが、2019年3月には、日野自動車と本田技研工業も資本・業務提携を締結したことを発表しました。(※)

MONET Technologies社は、トヨタが構築したコネクティッドカーの情報基盤である「モビリティサービス・プラットフォーム(MSPF)」と、ソフトバンクが持っているスマートフォンやセンサデバイスなどからデータを収集・分析する「IoTプラットフォーム」を連携させて、車での移動に対する需要と供給を最適化することで、社会の交通に関する課題を解決することをめざしています。

一方、行政のMaaSに対する取り組みにはどのようなものがあるのでしょうか。

※出典:MONET Technologies | プレスリリース

「道の駅」がMaaSの拠点に? 国土交通省の取り組み

国土交通省は、「道の駅」を利用したMaaSの実証実験を進めています。

同省では、地方の高齢化に伴う地域の交通サービスが縮小していることを問題視し、これを解決する手法としてMaaSに取り組み始めています。

その中核施設として注目したのが、全国に1,154箇所ある「道の駅」でした。

「道の駅」は当初、ドライバーの休息施設としてスタートしましたが、その後、過疎地域では貴重な商業施設として機能しており、各地域の情報発信の拠点としての機能も担っています。

このことから、同省は「道の駅」が過疎地域のMaaSの拠点になり得ると考えました。

この取り組みで注目されるのが、自動運転サービスを採用しようとしていることです。高齢者が多い過疎地では、定期的に稼働する有人の公共交通機関よりも、オンデマンドで稼働する無人の交通システムの方がはるかに効率的だからです。しかも高齢者にとっては、駅やバス停など、自ら出向かなければならない拠点を結ぶ交通システムよりも、自宅や外出先の今いる任意の地点を結ぶ交通システムが必要になります。

一方、「道の駅」には自動運転自動車やマイカー、バスなどを交互に乗り入れできるインフラとしてのスペースが既に整っています。

このことからも、地方部の交通問題をMaaSで解決する取り組みが期待されます。

参考:国土交通省Press Release『道の駅等を拠点とした自動運転ビジネスモデル検討会を開催~中間取りまとめに向けた意見交換等を実施~』記者発表資料
参考:国土交通省『道の駅等を拠点とした自動運転サービス「中間とりまとめ」(案)』

MaaSで官民が連携する

政府が2018年6月15日に発表した『未来投資戦略2018 -「Society5.0」 「データ駆動型社会への変革」-』では、Society5.0の実現のために最先端の取り組みを進めて日本経済全体の生産性を底上げするとうたっています。

その政策の一つとして、次世代モビリティ・システムの構築についても以下のように言及しています。

“まちづくりと公共交通の連携を推進しつつ、自動走行など新技術の活用、まちづくりと連携した効率的な輸送手段、買い物支援・見守りサービス、MaaS(Mobility as a Service)などの施策連携により、利用者ニーズに即した新しいモビリティサービスのモデル都市、地域をつくる。”

“地域の公共交通と物流について、オープンデータを利用した情報提供や経路検索の充実、スマートフォンアプリによる配車・決済等の ICT、自動走行など新技術の活用、見守りサービスや買物支援の導入、過疎地域での貨客混載、MaaS の実現など多様な分野との施策連携により、都市と地域の利用者ニーズに即した新しいモビリティサービスのモデルを構築する。”

このように、官民が連携してMaaSへ取り組み、すべてのモビリティを最適化して利用できるプラットフォームの構築をめざしていくことになるでしょう。

また、MaaSへの取り組みは、あらゆる分野の技術開発を促し、またそこから派生した利便性がさまざまな分野にインパクトを与えると考えられます。

MaaSのプラットフォームの構築は大きなビジネスチャンスであり、これから熾烈な争いを繰り広げられることが予測されます。

【 制作/ブレイン 】

2019/7/4

この記事のPDFをダウンロードする

ビジネスに役立つ情報を メールマガジンのご登録

ポスト

事例紹介

スマートフォン用リンク

エバンジェリストが語るICTの未来

スマートフォン用リンク

ページトップへ

トップへ