2007年に民営化され10年が経過したゆうちょ銀行様では、長年にわたり従業員の勤務管理として紙の出勤簿にハンコを押すという日本郵政公社時代のやり方を引き継いできました。しかしその集計や管理に膨大な労力がかかっていたため、2017年にNTTコムウェアの勤務管理ソリューション「follow」を導入し、管理業務の効率改善、ペーパーレス化と経費削減を実現しました。
導入効果 1
- ICカードで勤務時間などの打刻が簡単・正確に。事務効率も向上
導入効果 2
- 出勤簿などのペーパーレス化で業務の効率化と経費を削減
紙の出勤簿にハンコ。公社時代の勤務管理では集計、確認作業が膨大に
傳 昭浩氏
株式会社ゆうちょ銀行
本社 事務部門
事務企画部 部長
貯金のお預かり、送金などの業務を中心に事業を展開しているゆうちょ銀行様。国民一人ひとりのライフサイクルの中で重要な「ユニバーサルサービスを提供する」という意識の下で運営を続け、2015年には上場を果たしています。
ゆうちょ銀行様が以前より課題認識を持って取り組んでいたのが貯金事務センター等の勤務時間管理の効率化でした。勤務時間管理システムを導入した拠点は、全国に13拠点、約8500名の方が従事しています。以前は出退勤の際、各従業員が紙の出勤簿にハンコを押すことで勤務の確認を行っていました。
事務部門 事務企画部部長の傳昭浩様は、「勤務時間等の計算は給与の額に直結するので、正確に行う必要があります。しかし紙からの集計では入力、計算、突合、確認の手間に膨大な時間がかかっていました」と当時の状況を説明します。
紙の出勤簿等を利用し続けた背景には、公社時代から引き継いだ複雑な制度があるため、システム化に踏み切れずにいました。
モデル拠点でシステムの正確性とスムーズな運用を確認し、全拠点へ展開
ゆうちょ銀行様では2012年に出勤簿等の紙管理についてシステム化の検討を開始し、2014年にシステム化を決定、入札を経て2015年7月にNTTコムウェアの勤務管理ソリューション「follow」導入を決めました。社員証であるICカードを専用端末にタッチして、始業・終業時刻を入力できる仕組みを採用。登録された勤務データをシステム上で集計し、既存の人事・給与システムへ接続。給与支給までの事務効率の向上を実現しました。
導入にあたっては、まず、先行して中規模の1拠点に導入し、テスト運用を実施しました。勤務時間管理システムと紙の両方を使い、集計結果が同じか、運用に問題が生じないかなどを検証した上で紙の出勤簿等を廃止して勤務時間管理システムに一本化することに決定。その後も段階的に導入を展開し、2017年2月に全拠点でシステムを稼動させました。
膨大な書類をペーパーレス化。あるべき勤務管理のフローへ大きく転換