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税務申告・納税業務の電子化により残業時間を大幅に削減

　「もう1つの課題が、書類による税務申告・納税業務の負担でした。以前から税務申告のパッケージソフトは利用していたものの、SPCごとに決算内容を確認しながら手作業でデータを入力し、書面で申告書を提出していました。納税についても、銀行へ手書きで記載した納付書や払戻し請求書を郵送するなど、ほぼ手作業で行っており、この手続きだけでも業務が回らないほどでした。
　『GRANDIT』で集計・処理した決算データを税申告ソフトへ連携させることで電子申告や電子納税が可能となり、大幅な稼働削減が実現できました。これまで、税務申告の時期は残業が常態化していましたが、結果的に働き方改革の推進につながっています。
　さらに税務業務の電子化は、これまで発生していた書類の郵送代や保管に係るコスト削減といった副次効果も生み出してくれました」（林様）

図：SPC管理業務の概要とシステム化による効果

『GRANDIT』導入の決め手は、製品の機能だけでなく、
NTTコムウェアの業務への理解と提案力

齊藤肇氏
NTTファイナンス株式会社
情報システム部
金融システム部門
主査

　情報システム部様はシステム導入にあたり、NTTコムウェアを含む5社から提案を受け、『法令遵守』、『内部統制』、『堅実な業務運営』、『業務効率化』の4つのポイントで評価しました。これらの評価ポイントに開発スケジュール、プロジェクト管理、品質管理、保守・維持体制などを加えた総合的な判断の結果、NTTコムウェアが提案したERPパッケージ『GRANDIT』の導入を決定しました。

　情報システム部金融システム部門主査の齊藤肇様は、導入の決め手について「『GRANDIT』がSPCや組合の運営という特殊な業務の要件や、その運営に影響する金融商品取引法の改正に対して柔軟に対応できる製品であったこと、NTTコムウェアの提案が当社のJOL事業におけるSPC、組合の運営業務を理解したうえで、業務標準化・効率化など当社の課題を解決する具体的な内容だったこと」を挙げています。
「SPCの運営では扱うリース案件に応じて商号や決算期の変更を行うことも珍しくありません。こうした変更にも柔軟に対応できる製品を提案してきたのはNTTコムウェアだけでした」（齊藤様）

　また、林様と齊藤様は全体評価として「特殊ゆえに手作業だった業務を統合・標準化し、かつ予算・期間ともに限られた厳しい条件のなか、優れたコストパフォーマンスでこれほどの短期間にシステム構築を完遂したNTTコムウェアの開発力に驚いています。導入後の保守においても操作方法の確認や各種問合せ、トラブル発生時のリカバリー等における迅速で丁寧なサポートはとても安心できます。また今後の業務効率化に向けた積極的な提案もあることも、非常に心強く感じています。これからも継続的なビジネスパートナーとしての支援を期待します」とのお言葉をいただきました。

　今後も世界的な旅客需要の増加を背景に、各航空会社のリース需要が伸びていくと予想されることから、JOL事業のマーケットも拡大していくと期待されています。NTTファイナンス様では、今回のシステム導入により案件獲得の増加と受入体制を整備することができ、かつ業務品質の向上と大幅な稼働削減を実現できたことから、「どんなにSPC、組合の数が増えても堅実かつ安定的に業務運営を継続していくことを目標に、システムの機能向上とさらなる業務効率化を目指していきます」と、最後に林様は抱負を述べられました。

担当者のコメント

特殊な業務へ柔軟に対応。JOL事業の将来を踏まえたSPC管理業務の標準化・効率化をご支援

システム導入の成功要因は、開発着手時からNTTファイナンス様に全面的なご支援をいただけたこと、特殊性の高い業務にも柔軟に対応できる製品を採用できたことにあります。システム要件の精査では、業務繁忙にも関わらず、グローバル事業部様・情報システム部様に頻繁にヒアリングへご対応いただき、業務に関する不明点をご教示いただくことができました。また製品に関しては、『GRANDIT』がもつ幅広い標準機能を最大限に活用することで、効率的な開発を行うことができました。これからも、NTTファイナンス様のビジネスパートナーとして、微力ながらJOL事業のさらなる発展をご支援していきたいと考えております。