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災害やサイバー攻撃から従業員とその業務をどう守るか
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日本は昔から自然災害の多い国と言われてきました。特に近年、地震や台風、噴火、豪雪、洪水など、過去にない異常気象や大災害に見舞われることが増えています。また、インフルエンザなどの感染症の爆発的な流行も私たちのビジネスや日常生活に多大な影響を与えてしまいます。最近では、サイバー攻撃やテロ、情報漏えい事件と、それに伴うシステム停止など、トラブルへの対策も必須です。私たちの暮らしにICTが密接に関わるようになったことで、災害によるシステムトラブルへの備え、BCP対策の重要性が高まっています。

システムを早期復旧するためのBCP対策の重要性

ひとたび大規模な災害などが発生すると、ビジネスへの影響範囲は計り知れません。例えば、「交通網が止まってしまい、従業員が出社できない」「システムダウンなどで日常業務が行えない」「従業員の安否確認が取れない」「取引先への連絡が取れない」という状況が出てきたりします。

自社だけが影響を受ける災害の場合は、取引先に迷惑をかけることにもなり、場合によっては違約金、契約違反などに発展するケースも出てくることもあります。また、取引先や利用中のクラウドサービス・ネットワークなどが被災した場合、自社ビジネスにも影響するケースが起こりえます。例えば、製造業の場合、取引先から入ってくるべき原材料や部材が急停止することで、自社の生産が停止してしまうということも過去には起こっています。

そうした中、多くの企業で、被災後に速やかに普及したり、非常時でも事業を継続する仕組みを構築したりすることが強く求められるようになりました。「BCP(事業継続計画)」や「BCM(事業継続マネジメント)」、「BCMS(事業継続マネジメントシステム)」とも呼ばれています。

BCP/BCM策定のポイントとは?

BCPの重要性が強く認識されたのは、2011年の東日本大震災がきっかけだと言われています。災害対策の重要性は以前から指摘されていて、実際にBCPを策定していた企業は存在していました。しかし、実際に被災した企業を対象にした調査では、「十分に機能した」と回答した企業は1割程度だったとのことです(日本情報システム・ユーザ協会「JUAS」調べ)。

BCPやBCMを策定することで、被災時に素早く対処し、事業を継続できるようになります。ビジネスとICTが密接に結びついた現在、BCPやBCMは情報システム部門(以下、情シス部門)にとっても非常に重要です。

今では、企業規模や業種を問わず、あらゆる企業での対策が求められるBCP。その策定ポイントとは何でしょうか? 以下で考えていきましょう。

問題が発生した場合は、「現状把握」→「一時的な対処」→「復旧」という流れが基本的な対策となります。この流れ自体は一般的なトラブル発生時と変わりません。

まずは、どのような被害があるのか「現状」を把握することです。現状を理解することで、事業を継続するのに何が不足しているかを踏まえたうえで次に取るべきアクションが分かります。迅速に情報がエスカレーションされる組織作り、被害情報が適切な部署に過不足なく届く仕組みも、現状を把握するのには重要です。

次に、事業を素早く継続するために必要な対処を行います。担当者以外が業務を引き継げる状態にしたり、不足している設備やネットワークを「代替・移行」する仕組みを整えたりします。事前に業務に必要な資材や設備を把握し、その代替手段を取りまとめて、出来ることや出来ないことも明確にしておくことが重要です。

最後に、災害によって被害を受けた部分を「復旧」していく仕組みを整えます。会社施設や設備といった物理的な復旧、ネットワークやシステムなどの技術的な復旧をすることで、徐々に本来の業務へと戻していけるようにしていきます。この際に、一気に復旧すると業務が集中し二次災害が発生する事もあり得るので注意が必要です。

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「現状把握」→「一時的な対処」→「復旧」という流れが基本的な対策となる

こうした被災の影響を最小限に抑えるためには、事業を早期に回復させるためのマニュアルをあらかじめ作っておくことが必要です。そこで重要になってくる考え方が、BCPなのです。

BCPを対象とする業務については、収益の多くを占める「中核事業に絞る」ことがポイントです。全てを完璧に対応するコストを考えると、手当たり次第に対応するのではなく、ビジネスや社会への影響度などを検討したうえで、リスクの大きいもの、経営的に重要なものから対処していくことが求められます。

次ページ 情シス部門が取るべきBCP対策

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