COMWARE PLUS プラス・サムシングを大切なお客さまへ

メールマガジンのご登録
NTT COMWARE'S DAY 2018 リポート
NTT COMWARE'S DAY 2018 リポート
ポスト
        
        

この記事のPDFをダウンロードする

2018年11月22日、NTTコムウェアは、「デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現とビジネス価値協創」をテーマに「NTT COMWARE’S DAY 2018」を開催しました。基調講演では、(公財)ハイパーネットワーク社会研究所の村上 憲郎氏をお招きし、「AI、IoT、BigDataで切り拓く『DX戦略』」と題し、未来予測とともに今後のビジネスで必要とされる知見をご講演いただきました。また、弊社パートナーのミツイワ様・セベック様による協創事例講演や記者発表会を実施しました。展示会場では、「協創」「DX」「DXを支えるテクノロジー」の3つのゾーン展示とミニセミナーを開催。ワークショップ・ハンズオンセミナーも開催し、弊社ソリューション・サービスを体感いただきました。

講演会

デジタル技術でビジネスをつなぐ。そのためにパートナーとの協創に注力

198_img_01.jpg

栗島 聡
代表取締役社長

NTTグループの中期経営戦略でキーとなるのは、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」です。お客さまのDXをご支援しつつ、自らもDXを推進すること。このDXの支援、推進に向けてデジタル技術でビジネスをつなぐことがNTTコムウェアの役割と考えています。

そしてNTTコムウェアは、お客さまに対して3つのデジタル技術を提供していきます。1つは、NTTグループとして培ってきた資産(アセット)。例えばICTのシステム、ネットワーク構築、AIをはじめとする新しいテクノロジーなどです。

もう1つは、データマネジメントにおけるデジタル技術です。NTTコムウェアは、NTTグループのお客さまが利用する施設、そしてビジネスに関するさまざまなデータをマネジメントする技術を有しています。また、アプリケーションを構築するノウハウについても、お客さまに貢献できる技術であると自負しております。

最後はアプリケーションに関するデジタル技術です。ICTの技術だけでは、お客さまに向けてサービスの提供はできません。やはりアプリケーションがあってはじめて、サービスが具体化します。言い方を変えると「ICTとビジネスを結ぶのはアプリケーション」という意味です。アプリケーションがさまざまなデータを組み合わせて、きめ細かいサービスを提供すること。それが、これからのデジタル時代には重要となります。

NTTコムウェアは、アプリケーションやデジタル技術を提供し、お客さまのDXをご支援していきたいと考えています。

【基調講演】

AI、IoT、BigDataで切り拓く「DX戦略」

198_img_02.jpg

村上 憲郎氏
(公財)ハイパーネットワーク社会研究所 理事長
電通総研 カウンセル兼フェロー
元Google米国本社 副社長

●インターネットからウエアラブル、そしてインプランタブルへ

これまでDXに大きな影響を及ぼしてきたのはインターネットでした。今後はウエアラブルへと移っていくことでしょう。時計型デバイス「スマートウオッチ」はすでに普及しはじめています。ウエアラブルの肝となるのは体温、血圧、酸素濃度などの生体情報をモニターする機能で、衣服をウエアラブルにするスマートウェアも登場しています。

ウエアラブルデバイスの次に来るのは、インプランタブルです。その先駆けの1つが、スマートコンタクトレンズです。Googleが研究しているコンタクトレンズは、微細な電子回路が埋め込まれており、涙から血糖値の計測といったことが可能で、そのデータをサーバーに送ります。インプランタブルの方向性は2つの道が考えられます。1つは、健常な方の機能を強化する方向、もう1つは障がいを持つ方の機能を回復する方向です。

さらにインプランタブルのその先には、機械と神経系統をつなぐサイボーグ化が待っています。現在研究が進められているエグゾスケルトン(外骨格)は、脳波を受け取るヘルメットをつけて、機械で体を動かします。

●新しいイノベーションを支える、新しいビジネスモデルを

このような新しい技術を検討する際に重要になるのはビジネスモデルです。近年イノベーションという言葉がよく叫ばれていますが、イノベーションはコア・コンピタンスであり、それだけでは十分ではありません。むしろイノベーションを生かすビジネスモデルのほうが重要です。

インターネットをベースとするビジネスは、必ず何層ものレイヤーが重なるエコシステムを持ちます。例えば、クラウドを使うサービスは、一番下にプラットフォームを提供する企業があり、その上にアプリケーションやコンテンツ、サービスを提供する企業などが積み重なる構造になります。

そしてプラットフォームを提供する下位のレイヤーは、ビジネスを展開する上位レイヤーの企業を栄えさせることが必要です。上位レイヤーが栄えないと下位レイヤーも栄えないからです。このようなレイヤー間の協創がカギとなるのです。

●電力網と情報網が一体化するスマートグリッドは戦略的なインフラに

最近注目が高まっているIoTをビジネスに活用するためには、スマートグリッドへの理解が不可欠です。スマートグリッドとは、電力網と情報網が束ねられたもので、「IoT=スマートグリッド」と考えてもいいでしょう。これからの時代に登場する、電気を使う製品がインターネットにつながらないことはあり得ません。スマートグリッドはITにとっての戦略的なインフラストラクチャーとなります。

それではスマートグリッドによって何が起こるのでしょうか。最初は消費電力の見える化です。各家庭、各デバイスの電気の使い方が見えてきます。次に起こるのは電気の需要と供給のバランス管理です。これまでは需要に合わせて発電量を調整してきました。しかしスマートグリッドになれば、利用する側もバランスを取るよう求められるでしょう。その後は、見守りなどのサービスが始まります。今後も独居老人が増えるのは間違いないこと。その見守りなどにもIoTの技術が利用されるはずです。

その後は……誰にも分かりません。しかし残念がる必要はありません。新しいビジネスを考えればよいのです。IoTによって新しいビジネスチャンスと新しい協創が生まれるでしょう。

●クラウド(雲)の先のフォグ(霧)への道を切り拓く5G

AIも第1次、第2次ブームを経て、第3次ブームでディープラーニングや量子コンピューターなどの開発が着々と進んでいます。その中でアメリカ企業が目をつけているのは、バトラーサービスです。バトラーとは執事のことで、音声での質問に答えてくれるスマートフォンのパーソナルアシスタントもバトラーサービスの先駆けです。将来は、インターネットにつながった自動車が、利用者のスケジュールを見て、行動のアドバイスをしてくれる「バトラー自動車」などが登場してくるかもしれません。

さらに、次世代通信規格の5Gによってワイヤレス通信が高速化されると、また世界が一変するでしょう。雲に例えられるクラウドコンピューティングは、データセンターにあるサーバーで処理されています。

しかしIoTで膨大なデバイスが通信し合うと、データセンターを介していては間に合いません。デバイス同士が高速に通信し合うエッジコンピューティング、あるいはフォグコンピューティングが重要になります。そしてそれを支えるのは5Gのテクノロジーです。

日本政府は、超スマート社会、Society 5.0を掲げています。農業社会、工業社会の先のスマート社会。これは100年、200年かける、予想できないプロセスとなるでしょう。ICTも足並みをそろえて新しい段階へと突入していきます。デジタル技術は今後、大変革期を迎えるでしょう。今はその「始まりの始まりの始まり」といったターニングポイントです。足元の今できることをしっかりやりつつ、新しい時代の到来を自覚して、大変革期に向けた新しいビジネスを推進してください。

【協創事例講演】

人の「目」による判断をAI化する「Deeptector®」の協創ビジネス

198_img_03.jpg

中村 忠之氏
ミツイワ株式会社
環境ソリューション部

ドローンとAIによる密漁監視ソリューションは、複数の企業の協創によって生み出されたものです。ミツイワはシステムインテグレーターとしてドローンの運用保守やサポートを、セベックはドローンのスペシャリストとして航路設計や運用整備を担当します。そしてNTTコムウェアは画像から密漁者を検知する画像認識AI「Deeptector®」を提供します。

密漁の現状はあまり知られていませんが、年々増加しているのは事実です。特にナマコなどは黒いダイヤと呼ばれ高値で取引されており、密漁者にとっては魅力的です。しかも、密漁に必要な装備はゴムボートやスキューバダイビング器材といった、ごく普通のものですから、怪しいと思っても簡単には取り締まれません。

取り締まりが難しい密漁対策のために、私たちが開発したのが「ドローン×AIによる密漁の監視・抑止システム」です。ドローンを海上へ飛ばし、搭載したカメラで記録した映像をクラウド上の「Deeptector®」で分析。不審船や密漁者を検知すると、取締機関や漁協担当者にリアルタイムでお知らせします。

198_img_04.jpg

清國 将義氏
株式会社セベック
新規プロジェクト本部

「Deeptector®」を採用したのは、「簡単に自分たち専用のAIが使える」「柔軟にシステムと接続できる」「いろいろな場所で活用できる」という3つの理由です。

このソリューションによって密漁対策が進みました。ドローンに高解像度カメラを搭載すれば、遠くに見える不審船の様子も監視できます。夜間は赤外線カメラを用いることで海上の船や船上にいる人間も捉えることができます。陸上からの監視では岩陰などで死角が生まれますが、ドローンであれば死角をゼロにできます。密漁者が水中に潜っている場合でも、呼吸によってスキューバダイビング器材から生じる気泡から識別することが可能です。

安全性も向上しました。以前は密漁者を取り締まろうとしても、相手は犯罪者ですから、漁師の方々は近づいたり交渉する際にも危険が伴いました。しかし、ドローンを使えば近づく必要はないので大変助かると、漁師の方も喜んでいます。

このソリューションは、密漁監視以外でも活用できます。例えば台風などの自然災害後に漁場を確認する場合です。以前は船に乗って現場に行く必要がありましたが、ドローンを使えば、陸にいながら状況を確認できます。

さまざまな活用が期待できるドローンですが、しっかりとした安全対策も必要です。パイロットには飛行技術、運用技術が求められます。飛ばす場所や飛ばし方にも規制があります。ドローンのビジネス活用をさらに発展させていくため、より安全で安心な環境を作っていきたいと考えています。

記者発表会

B2B2Xでお客さまのDX化に寄与するサービスを

198_img_05.jpg

黒岩 真人
代表取締役副社長

NTTグループは、スマートな社会、Smart Worldの実現に向けて取り組んでいきます。NTTグループの中期経営戦略の柱は、「お客さまのDXをサポート」「自らのDXを推進」「人・技術・資産の活用」「ESG経営の推進、株主還元の充実による企業価値の向上」の4つです。

NTTコムウェアもグループ全体の動きと足並みをそろえて歩みを始めています。この動きの中で注力しているものがB2B2Xです。B2B2Xとは、企業と企業が協創する形を示しています。最初のBはNTTグループ、およびパートナー企業、真ん中のBはお客さま企業、そして最後のXはお客さま企業の先にいるお客さまのことです。

B2B2XにおけるNTTコムウェアの役割は、ビジネスインテグレーターとして、ビジネスとビジネスをデジタル技術でつなぐことと考えています。そこに欠かせないのは、多様なパートナーとの協創です。

NTTコムウェアは、協創におけるNTTコムウェアの強みである、データマネジメント技術、ビジネスを駆動させるアプリケーション開発技術、AIといったNTTアセット(グループ全体の技術やサービス)を活用した先進技術を活かして、お客さまに新たなビジネス価値を提供し続けてまいります。

198_img_06.jpg

●ドローン/AI/MR活用によるスマートメンテナンスソリューションを2018年度提供開始
~ドローン撮影映像の3次元可視化とAIによる不具合解析を組合せトータルでサポート~

庄司 修
テレコムビジネス事業本部 事業企画部長

> 詳しくはこちら

198_img_07.jpg

●中山間地域の住民支援、生活の質の向上をドローン×AIで実現
~島根県益田市を舞台に、物資輸送と高齢者健康状態確認システムの社会実装を目指す~

佐々木 秀紀
ネットワーククラウド事業本部 サービスプロバイダ部 担当部長

> 詳しくはこちら

198_img_08.jpg
198_img_09.jpg

●NTTコムウェア、サブスクリプションビジネスを支援する料金請求プラットフォーム「Smart Billing®」を提供
~NECとの戦略的な提携により、ビジネス市場へ本格的に展開~

大橋 洋(左)
テレコムビジネス事業本部 ビリングソリューション部長

木賀 勇介氏(右)
日本電気株式会社 ネットワークソリューション事業部 部長

> 詳しくはこちら

198_img_10.jpg

●世界初、DevSecOpsへ対応した開発環境クラウドの提供を開始
~「SmartCloud DevaaS® 2.0」におけるDevSecOps・クラウドIDEへ対応~

川口 篤史
ネットワーククラウド事業本部 サービスプロバイダ部 DevOpsサービスセンタ長

> 詳しくはこちら

展示会

NTTコムウェアでは、新しいビジネスを創出するための多種多様な企業間コラボレーションや、既存事業を抜本的に変革するDXに注力しています。展示会場では、「協創」「DX」「DXを支えるテクノロジー」という3つのゾーンを設け、さまざまな取り組みやソリューションを紹介しました。またミニセミナーも開催し、講師による解説・デモを行いました。

198_photo_01.jpg

■協創ゾーン

お客さまとNTTコムウェアの協創により生まれたビジネスの事例を紹介しました。

■DXゾーン

NTTコムウェアでは、DXに取り組み、業務の変化やワークスタイルの変化を実感しています。その取り組みや役立つソリューションを紹介しました。

■DXを支えるテクノロジーゾーン

お客さまのDX実現のために適している最新のテクノロジー、そしてそれらを融合・組み合わせ、効果を最大限に発揮するためのプロセスや手法を紹介しました。

■ミニセミナー

198_photo_02.jpg
タイトル講師
真のニーズを叶えるために!
~DesignThinkingを活用したアプローチ~
宇野 真太郎
エンタープライズビジネス事業本部
スペシャリスト
地域を活性化するおもてなしのためのエンジン
~利用者の属性、現在地、時間帯に応じたコミュニケーション~
鈴木 未央
エンタープライズビジネス事業本部
メンバ
RPAやDeep Learningだけじゃない!
現行システム資産と⾼度テクノロジーを活かした業務効率化への挑戦
松下 行
エンタープライズビジネス事業本部
スペシャリスト
頼りになるアシスタントはいりませんか?
~スマートセールスアシスタント(仮)がさまざまな営業シーンであなたをおたすけ!~
菊島 宏明
ビジネスインキュベーション本部
スペシャリスト
スポーツは、もうさぼれない!?
あなたの「追い込めた!!」は本当ですか??
龍 弘大
ビジネスインキュベーション本部
メンバ
オープンイノベーション
~食事指導サービス×画像認識AI~
鈴木 勝之氏
株式会社Mealthy 代表取締役
ヒト・ロボ協奏×デジタル入力で、業務自動化のお悩み解決します 桑垣 有花
エンタープライズビジネス事業本部
スペシャリスト
Secret Garden of Natural Language Understanding via Deep Memory Network #0 Map 川前 徳章
ビジネスインキュベーション本部
エバンジェリスト

■ワークショップ

「企画内容の魅力が伝わらない」「もっと企画を洗練させたい」という企画担当やレビューア向けのワークショップ。「実現したいことが本当に価値を提供できるかを検証し、もっと洗練させる」という匠Methodを用いてグループワークを行いました。

198_photo_03.jpg
タイトル講師
その企画立案、力点の置き方を変えてみませんか?
企画立案を成功に導くエッセンスが学べるワークショップ
井置 昌志
技術企画部 技術SE部門
担当課長

■ハンズオンセミナー

ビジネス創造や業務効率化といったDXのために、ますます重要となるデータ活用スキル。アジャイルやDevOpsを推進するうえで欠かせないセキュリティー。実践形式のハンズオンセミナーで体験していただきました。

198_photo_04.jpg
タイトル講師
さまざまなデータからDXのヒントを発掘!
データサイエンティスト体験ハンズオンセミナー
西村 恒人
ビジネスインキュベーション本部
データサイエンス推進室
スペシャリスト
アジャイル開発におけるスピードとセキュリティーの両立を実現
脆弱性を見逃さないDevOps手法「DevSecOps」
セキュリティー脆弱性診断体験ハンズオンセミナー
澤田 暁
ネットワーククラウド事業本部
サービスプロバイダ部

■デザインシンキング

198_photo_05.jpg

価値創造の新たな手法として注目される「デザインシンキング」。デザインシンキングを活用したさまざまな取り組み・活動模様を紹介しました。

NTTコムウェアは、デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現とビジネス価値協創に向けて取り組んでいきます。これからもNTTコムウェアにご期待ください。

2019/1/17

  • ※ 商品およびサービスの内容は、予告なく変更する場合がありますので、あらかじめご了承ください。
  • ※ 「Deeptector」、「Smart Billing」、「SmartCloud(スマートクラウド)」、「DevaaS」は、NTTコムウェア株式会社の登録商標です。
  • ※ その他、記載されている社名、商品名などは、各社の商標または登録商標である場合があります。
  • ※ 所属部署、役職等については、取材当時のものです。

この記事のPDFをダウンロードする

ビジネスに役立つ情報を メールマガジンのご登録

ポスト

事例紹介

スマートフォン用リンク

エバンジェリストが語るICTの未来

スマートフォン用リンク

ページトップへ

トップへ