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社長対談
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当コーナーは、NTTコムウェアのお客さまをゲストにお迎えし、お客さまの事業動向をお聞かせいただくとともに、当社への期待などもお伺いしていきます。今回は、イオンアイビス株式会社代表取締役社長の金子 淳史氏に、お話を伺いました。(本文中敬称略)

巨大流通グループのICTを支える機能会社として
将来を見据えた戦略的事業展開を推進
データの可視化と一元管理により、リアルタイム経営を目指す

海野:社会人としての第一歩は日産自動車の電子計算部と伺っておりますが、こちらではどのようなお仕事をされていたのですか。
金子:主に生産管理のシステムを手がけていました。当時は、クルマは販売会社から月3回のペースで注文を受けていたのですが、それを毎日行えるようにするための仕組みづくりなどに取り組みました。そのほか、会社が進めているプロジェクトの全体管理やインフラ整備など、ICT関係全般を担当していました。
海野:米国でのお仕事もご経験されていますが、どんなお仕事だったのでしょうか。
金子:1999年に渡米したのですが、当時ICT部門のアウトソースが求められていた関係で、米国での取り組みを進めました。
海野:その意味ではICTの大きなムーブメントを見られたということになりますね。そしてイオンアイビスさんへ行かれる。そのときの動機はどのようなものでいらしたのでしょうか。
金子:日産ではICT関連組織を動かすことについて多くの経験を積むことができたので、今後はユーザー企業で身につけたスキルを生かしてみたいと思っていました。そのときにたまたま声をかけていただきました。

SI企業としての最大のミッションは「グループへの貢献」

海野:イオングループは巨大流通企業ですが、御社のお立場はどのようなものでしょうか。
金子:イオンアイビスは事業部門ごとの利益を追求するプロフィットセンターではなく、イオングループのICT資産全体を管理する機能会社として位置づけられています。基本的には総合スーパーやスーパーマーケットのシステムを運営し、それに付随したバックオフィスも持っています。イオングループ内にはいろいろな業態があるので、それぞれの特徴を踏まえて、グループとして最高の、最適なICT会社を作り、グループの発展に貢献することが最大のミッションです。
海野:大きなグループの中で別会社として貢献するという部分では当社と似たお立場かと思うのですが、仕事のやりやすさ、あるいはやりにくさを感じられることはありますか。
金子:グループ間取引というのは難しいですね。やはり別会社ですから、曖昧にならない厳しさというのが重要だと思います。最も重要なのはグループに貢献することなので、各グループ企業のニーズをいかに早く引き出すか、そしていかに低価格で提供できるかがポイントになります。
海野:2つの会社でICT系トップのお仕事をされて、違いを感じられることはありますか。
金子:少なくともICTそのものや、開発プロセスは世界共通だと思います。ただ、私は実際に自分でレジを打ったり商品を仕入れたりという経験がないので、流通業界の感覚的な言葉の裏に秘められた大変さ、難しさがわかりづらいという部分はあります。
海野:御社は別会社ですが、日産では社内システム部門におられました。どこか違いは感じられますか。
金子:常にグループ全体の立場で考える必要があることが大きな違いですね。私は持株会社にも籍を置いていますが、どうしてもアイビスの経営に関心が向いてしまって、グループ全体ではどうなのかという視点がやや欠けてしまうという反省があります。
海野:機能追加要求など、専門家の目で見て合理的でないと思われることであってもお客さまのニーズには応えなければいけない。そのあたりでジレンマを感じられることはありますか。
金子:私はトータル的に見てリーズナブルかどうかを考えています。いきなり複雑なコスト構造を説明するのではなく、まずメリットは何なのかという話から始めます。そして自分たちでコスト構造を作って、すべてのコストを明確にしてから高いものを見直していきます。
一般的に、ICTに対する経営層の理解はあまり深くないといえるでしょう。これは、構造が難しいことに大きな理由があると思います。例えば多額の予算を使って導入したパッケージソフトも、しばらくするとバージョンアップしなければなりません。バージョンアップにコストが必要という構造を説明するのが難しいのです。これは業界全体の課題ともいえます。

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