COMWARE PLUS プラス・サムシングを大切なお客さまへ

メールマガジンのご登録
賢いはたらき方のススメ
賢いはたらき方のススメ

この記事のPDFをダウンロードする

「空気を読む」「足を運ぶ」など、日本人が当たり前に使っている表現や漢字を「ここがヘンだよ」と、鋭い視点で斬る芸人、厚切りジェイソンさん。ビジネスパーソンとして来日し、IT企業の役員と芸人のふたつの顔を持って活動するスタイルが注目されているが、それは自分の可能性を信じ、「自分だけの勝負できる領域を作る」ことを信念として働いてきた結果だ。ビジネスにおける多様性のマネジメントや、2020年へ向かう日本のビジネスについても舌鋒鋭い意見をいただいた。

ビジネスで「自分だけの勝負をする領域」を作るために、武器を掛け合わせる

写真:厚切りジェイソンさん

―ビジネスパーソンとして来日されてから10年だと伺っています。IT企業の役員としてはたらきながら、5年前には芸人としてデビューされました。“気になる日本語”を題材に突っ込みを入れる芸風はとても新鮮に思えました。まずは、日本ではたらくことになったきっかけについて簡単にお聞かせください。

ジェイソン:ミシガン州立大学コンピューターサイエンスを専攻し、第1外国語として日本語を学んでいた19歳のときに、旭化成のインターンシップで来日し、日本で1年間暮らしました。しかし、いざはたらいてみると、日本人が多かったけれど、外国人も多かったので、会社での共通言語は英語でした。なので、日本ではたらいたという印象があまりないのが正直なところです。

 一度アメリカに戻り、はたらきながら修士課程を修了しました。その後、日本に関わる仕事がしたくて、日本法人を立ち上げる予定があった会社に転職し、再来日しました。その1年後に、現在の会社、ITベンチャー企業「テラスカイ」に転職。現在は、グローバルアライアンス部部長、アメリカ法人の役員、そしてベンチャーファンドを運用する会社の取締役として務めています。

―大学で日本語を勉強しようと思ったきっかけはなんでしょうか。

ジェイソン:周囲の人と違うことができて、自分だけの勝負をする領域を作るために、誰もやっていないことをやろうと考えていました。コンピューターサイエンスは多くの人がやっているから、コンピューターと日本語を掛け合わせた仕事をやろうかなと思ったのが、きっかけです。

―日本語はどのように習得していったのですか。

ジェイソン:インターンシップで来日する前に大学で2年間学び、来日してからは、テレビのお笑い番組を見て学習しました。日本のお笑いをやってみたいと思い始めたのはこの時ですね。アメリカに戻ったあとは、日本で見ていたお笑い番組を見続けて独学で日本語を学習し、日本語検定1級も取得しました。この時に頑張ったから、来日10年目になりますが、今はラクに過ごせていますよ。

IT企業も芸人も同じタスク、同じカレンダー、同じ気持ちで

写真:厚切りジェイソンさん

―芸人としてデビューしてから瞬く間に人気者になって忙しくなったと思いますが、芸人と、IT企業の役員という「2足のわらじを履く」ことは、大変なことではなかったでしょうか。

ジェイソン:インタビューを受けるときに必ず聞かれるのが「2足のわらじ」ですね。僕にとっては、やりたいことがあって、それを実現できる環境があったから挑戦している。それだけです。日本では、ひとつのことに集中しなければならないという考え方が根強いように思いますが、僕は、ふたつの仕事を同時にやることに対して違和感はないんです。

―芸人とIT企業の役員の仕事をどのように両立しているのですか。

ジェイソン:どちらも、毎日やるべきことがあって、それが作業リストに入っている。今回のインタビューの前にも、役員として取締役会と、全社員が集まる懇親会があり、参加してきました。ビジネスと芸人のスケジュールはGoogleカレンダーで管理し、芸人としての仕事が入ったらマネージャーがそこに加えてくれます。同じベースにあるから気持ちを切り替える必要もなく、意識せずにはたらいています。

―今後、新たにやりたいことがあったら、挑戦しますか。

ジェイソン:何か新しいことをやりたいと思ったときには、時間が許す限り、今の状況に足していこうと思います。IT企業の仕事も、芸人の仕事も捨てるという概念がないので、もし自分の環境に満足できなければ、何かを変えていけば良い。自由に作り上げれば良いというのが僕の考えです。

異なる考えを持っていること、それがかみ合わないことが“多様性”

―今、日本では働き方改革が盛んに言われ、「ダイバーシティー(多様性)・マネジメント」が注目を集めています。ジェイソンさんにとって日本でビジネスをおこなううえで、多様性はどのようなことだと思いますか。

ジェイソン:性別や人種など、外見で多様性を考えやすいのですが、違う考えを持っていることこそが多様性だと思います。例えば、性別や肌の色が違っていても、同じ環境で生まれ育つと考え方は似てきます。それは、外見が異なっていても多様性ではないですよね。考え方は表に見えないもので、それがかみ合わないことこそ多様性。だから、話し合いや議論ができる環境を整えるのが、ダイバーシティー・マネジメントだと思います。僕は10年も日本ではたらいているから、考え方はだいぶ日本人と似てきていると思います。そうすると、僕の考えは多様性じゃないかもしれないですね。

 僕が在籍している会社は、自分の考えをはっきり言えて、それに対して違う意見も上がってくる環境です。僕の上司である社長は、僕の考えをきちんと理解して受け止めてくれた上で、意見が合わなくてもそこから話し合いを重ねて一緒に考えはじめる。これはありがたいことです。ビジネスを進める過程でとても大切なことではないでしょうか。多様性は平等に、同じ基準で判断するのが理想ですね。

―ビジネスで違う意見が出たとき、ジェイソンさんは、どのようにビジネスを進めていくのが良いと思いますか。

ジェイソン:意見が異なると自分が間違っているかもしれないと思うこともあります。その場合、僕はデータに基づいて話し合いをしていきます。良い考えなら、裏づけをする証拠になるようなものがあるはず。仮に証明できる要素がなくても、小さなプロジェクトをおこなって、その結果こうなりましたと示す。その結果を元に、大きなビジネスにしていくともっと利益が出る、こういう形になるという仮説を立てて、説明します。

 きちんと理論立てて数学的な考えで説明をしていくことが大切だと思います。そういうことを重ねてお互いに接していけば、新しい何かが生まれる可能性は高まります。感情論だけでは考えをまとめる参考にならず、先に進みません。

―日本のビジネスで求められる多様性はどのようなものだと思いますか。

ジェイソン:日本は特別かもしれないと思います。なぜかというと、日本に住んでいる人も働いている人も、約97%が日本人なんです。ということは、国内の市場でビジネスを考えるなら、約3%の外国人に対してよりも、日本人向けのサービスを充実させるべき。そこに、外国人の異なる考えを取り入れても、日本人が使いたいものから離れるケースがあるからです。

 海外進出を考えるなら、日本人の考えだけでは足りないものが出てくるかもしれない。そういうときに多様性のひとつとして外国人の考えも取り入れるとうまくいくのではないでしょうか。

厚切りジェイソンさん

―日本のIT企業でも、優れた技術者に高い給料を支払う仕組みが作られるなど、会社の形が変わりつつあります。あらためて、日本のビジネスで変えたほうが良いと思うことはありますか。

ジェイソン:年功序列型のビジネスは変えたほうが良いと思います。若い人にとって、年齢で判断されて、頑張っても給料も上がらないなら、歳をとるまでのほほんと生きていこうかと思われてしまう。年功序列型の考えを変えることで、優秀な若い人を採用できると思います。

 ただし、会社の文化として年功序列型が必要ならば、それは大切にしたほうがいい。反対に、若い人のモチベーション、これからのイノベーションを大切にするなら年功序列型は変えたほうがいい。将来に向けて何を優先するのかによって、変えるか変えないかを選ぶべきだと思います。

次ページインバウンドは期間限定のイベントよりも先を見越したビジネス設計が重要

想像を超える未来を、協創しませんか。

スマートフォン用リンク

事例紹介

スマートフォン用リンク

よく読まれている記事

よく読まれている記事

  • 週間
  • 月間

1

事例紹介:西日本電信電話株式会社様総務系お問い合わせ業務の効率化に向けて「ヘルプデスクBOT」を導入~課題達成プラスアルファを実現~

事例紹介:西日本電信電話株式会社様
総務系お問い合わせ業務の効率化に向けて「ヘルプデスクBOT」を導入~課題達成プラスアルファを実現~

2

事例紹介:日本カーソリューションズ株式会社様 オートリース業界初、AIを活用した請求伝票確認業務の自動化~「業務代行AI」による業務効率化と新たな企業価値の創造~

事例紹介:日本カーソリューションズ株式会社様
オートリース業界初、AIを活用した請求伝票確認業務の自動化~「業務代行AI」による業務効率化と新たな企業価値の創造~

3

賢いはたらき方のススメ 厚切りジェイソンさん IT企業も芸人も同じタスク、同じカレンダー、同じ気持ちで

賢いはたらき方のススメ
厚切りジェイソンさん
IT企業も芸人も同じタスク、同じカレンダー、同じ気持ちで

4

 はたらく を助けるデジタルグッズ PCやガジェットをスマートに収納。使い勝手の良いバッグ

"はたらく"を助けるデジタルグッズ
PCやガジェットをスマートに収納。使い勝手の良いバッグ

5

MaaS(マース)が移動格差を解消する可能性~官民連携で進められる新たなモビリティ社会~

MaaS(マース)が移動格差を解消する可能性
~官民連携で進められる新たなモビリティ社会~

1

事例紹介:西日本電信電話株式会社様総務系お問い合わせ業務の効率化に向けて「ヘルプデスクBOT」を導入~課題達成プラスアルファを実現~

事例紹介:西日本電信電話株式会社様
総務系お問い合わせ業務の効率化に向けて「ヘルプデスクBOT」を導入~課題達成プラスアルファを実現~

2

事例紹介:日本カーソリューションズ株式会社様 オートリース業界初、AIを活用した請求伝票確認業務の自動化~「業務代行AI」による業務効率化と新たな企業価値の創造~

事例紹介:日本カーソリューションズ株式会社様
オートリース業界初、AIを活用した請求伝票確認業務の自動化~「業務代行AI」による業務効率化と新たな企業価値の創造~

3

「身に着ける」から「埋め込む」へ。インプランタブル時代のビジネスとは? ウエアラブルデバイスの先にインプランタブルデバイスの世界がやってくる

「身に着ける」から「埋め込む」へ。インプランタブル時代のビジネスとは?
ウエアラブルデバイスの先にインプランタブルデバイスの世界がやってくる

4

MaaS(マース)が移動格差を解消する可能性~官民連携で進められる新たなモビリティ社会~

MaaS(マース)が移動格差を解消する可能性
~官民連携で進められる新たなモビリティ社会~

5

 はたらく を助けるデジタルグッズ PCやガジェットをスマートに収納。使い勝手の良いバッグ

"はたらく"を助けるデジタルグッズ
PCやガジェットをスマートに収納。使い勝手の良いバッグ

エバンジェリストが語るICTの未来

スマートフォン用リンク

働き方改革

スマートフォン用リンク

ページトップへ

トップへ