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メンバーが結婚しても、続けたいと思う限り、それが望まれる限り支えるのが仕事

写真:connieさん

―Negiccoはそれから活動の幅が広がって、「U.M.U AWARD全国大会」で日本一のローカルアイドルに選ばれたり、快進撃が続きました。2011年にはタワーレコードが立ち上げたアイドル専門レーベル、T-Palette Recordsに最初のアイドルとして所属することになりましたね。

connie:新潟県内で活動していたころは、曲ができたらCDを出しましょうというゆるい感覚の活動で、明確な目標がありませんでした。しかし、レーベルに入ったときにタワーレコードの嶺脇育夫社長から「Negiccoはこれからどうなっていきたいですか」と聞かれ、そんなことを考えたことがないと思ったのです(笑)。

―突然、厳しい世界に足を踏み入れてしまったようですね。

connie:武道館でワンマンライブという漠然とした夢がメンバーにありましたが、プロデュースする私たちができることは、Negiccoが東京で活動できるだけではなく、新潟でタレントとして長く活動していけるようにすることと思っていました。私も、そんなメンバーのタレント性が見える楽曲を作っていきたいと思うようになりました。

―メンバーのNao☆さん、Meguさんがご結婚されましたが、アイドル活動はどうなると考えられましたか。

connie:EHクリエイターズの熊倉維仁社長が、マネジメントを引き受けた時から、Negiccoを家族のようにサポートしてきました。メンバー3人が地元で長くタレント活動ができるように、それぞれの個性を出すようにしていたし、ソロ活動も徐々に行うようにしたんです。メンバーが年頃になれば結婚も考えられるし、結婚は特別なことではないですね。3人が続けたいと思う限りは支えたいというのがスタッフ全員の思いですね。

 ファンの方々や嶺脇社長、熊倉社長のサポートを見てきたので、私もメンバーが結婚しても活動を支えられるように、ウエディングソング(※「カリプソ娘に花束を」)の楽曲を届けることができたのだと思います。こういう考えが、アイドルの定義に当てはまるかどうかはわかりませんが、望んでいただける限りは続けられると思います。

  • 「カリプソ娘に花束を」 2018年2月6日に発売された、Negiccoの22作目のシングル。

―connieさんが考えるこれからのアイドル像はどのようなスタイルでしょうか。

connie:Negiccoを見て感じるのは“歌っている姿”“話をしている姿”を見ていると元気をもらえるということ。そういう存在が私にとってのアイドル像ですね。いろいろなアイドル像があると思いますが、メンバーをずっと育て、時代時代に合わせて表現していくやり方もあると思います。地域に根差したアイドルだからできるのかもしれませんが。

―新潟という土地柄だからNegiccoは成功したと思われますか。

connie:新潟は海もあり山も近い、食べ物もおいしいし、東京へも近い恵まれた場所だと思います。東京に近いからこそ、地元で活躍しながらも東京でも知られているNegiccoのことをとても尊重してくれます。Negiccoには東京と新潟のふたつのホームがあるんですよね。これは全国区のアイドルにはない部分で、成功したポイントかもしれません。

自分のペースは崩さず、本業のステップアップで、好きなことを続ける道を開く

写真:connieさん

―リモートワークが日常になりつつありますが、音楽制作で変化はありますか。

connie:Negiccoのライブなどはかなり制限されました。それでも、オンラインライブで配信するなど、今できることに挑戦しています。私も2枚目のアルバム『VOICESⅡ』をこの8月25日に出したのですが、レコーディング作業ができなくて、発売が遅れるなど影響がありましたが、その後はサイン会などを行えているので、今考えるとさほど深刻な支障はありません。

写真:セカンドアルバム『VOICESⅡ』のジャケット

セカンドアルバム『VOICESⅡ』のジャケット

―『VOICESⅡ』は、ゲストボーカルに、Negiccoに楽曲を提供しているザ・なつやすみバンドや中島愛さんなど、豪華アーティストが参加されていますね。ご自身のアルバムを出すことは予定されていたことですか。

connie:いえいえ。第一弾の『VOICES』は2019年に発売していますが、じつは、Negiccoの活動以外でも会社としての利益を出す仕組みを作りたい。そこで、アルバムを出してみないかと、EHクリエイターズの「Fall Wait Records」のディレクターの雪田さんから言われまして、発売することになったという経緯があります。これはNegiccoの活動が止まっても、事務所が続けられるようにと考えてのことなんです。そしてこれは、新光ハウスの利益にもつながります。

 もちろん、作るからには歌ってもらいたいヴォーカリストにお願いしています。Negiccoの音楽活動を通じてご縁ができたヴォーカリストの方々に参加していただいたのは嬉しいことでした。

―ご自身のアルバムもNegiccoの楽曲制作同様に、新光ハウスとして受注し、売り上げを計上しているということになるのでしょうか。

connie:そうですね。とはいっても、年間を通じて音楽制作の売り上げの割合はさほど多くはないんです。私の売り上げの半分以上は、本業のプレハブ営業によるものです。やはり音楽だけでは難しい。そう考えると、会社は私のやりがいを生かしてくれているんです。とてもお世話になっている。ですから、音楽を続けるなら、本業もしっかりとやっていかないといけないと思っています。

―音楽で独立するというお考えはなく、本業とのダブルワークを続けていくということなんですね。

connie:弊社の社員は8名。建築士の資格を持っているのは社長だけです。いつかは世代交代を考えなくてはいけない。ですので、2級建築士の資格を取るために、最近週に1回学校に通い始めました。まだ始めたばかりで2年間通う必要がありますが、自分の中で音楽を続けていくためにも、本業をしっかり頑張りたいと思っています。

―connieさんにとって、好きなことを続けるためには、安定した本業でステップアップしていくことが大切ということですね。

connie:音楽プロデュースは大変ではありますが、本業が安定しているからこそ、好きでやらせてもらっているという感覚があります。続けられる限り続けていきたい。

 現在の本業にたどり着くまでに私はいろいろな職種を経験しましたが、今考えると、すべて意味があって役に立っていると思うんです。Negiccoとの出会いも、人とのつながりから始まっています。
 Negiccoの活動は決してスムーズではありません。回り道をしたようなこともありますが、17年間も続けられたことは、その回り道さえも正しいことの1つだったと思うんです。一時期無理をしてやるよりも、自分たちのペースを崩さずに、やりたいことを続けてきた結果だと思います。
 私自身も安定した本業があることで自分のペースを崩さずに音楽を続けられる。Negiccoとともにこれからも成長していければいいなと思います。

connieさん

取材後記

Negiccoの躍進とともに、音楽プロデューサーとしての地位を築いてきたconnieさん。「今考えるとラッキーなことが重なった、タイミングがちょうどよくはまったんです」と話します。結婚の条件が安定した仕事を持つことで、新光ハウスに転職したのだそうですが、それが好きなことを自分のペースで続けられる理想の仕事環境になったことを控えめに話します。誰もが、自分の好きなことは続けたいけれど、途中で挫折してしまうことが多いなかで、connieさんがダブルワークを続けられるのは、そこしれない芯の強さがあるからだと思いました。穏やかな表情の内に秘めた音楽への情熱がこれからどんなムーブメントを起こすのか楽しみです。

プロフィール

connie(コニー)
株式会社新光ハウス社員 Negiccoのプロデューサー
新潟大学卒業。サークルでバンド活動を始める。2001年に東京で就職。モーニング娘。にはまり、東京時代は心置きなくライブに通う。当時の推しは加護亜依。2003年に地元の新潟に異動になり、デビューしたばかりのNegiccoを知りファンになる。以来、音楽プロデューサーとして現在までNegiccoに楽曲を提供。2010年結婚を機に新光ハウスに転職。同時期にNegiccoがローカルアイドル日本一に輝き、2011年、Negiccoがタワーレコードのアイドル専門レーベルT-Palette Recordsに所属してから、自身の音楽制作活動も忙しくなり、会社でダブルワークを公表。作詞作曲編曲を担当したNegiccoのシングル『圧倒的なスタイル』が、フジテレビ系列のバラエティ番組「めちゃ×2イケてるッ!」のエンディング・テーマに採用され、一気にメジャーに。2019年自身のアルバム『VOICES』を発表。2020年『VOICESⅡ』を発表。現在、2級建築士を目指して勉強中。

2020/12/11

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