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実例で見るSFA/CRM導入のポイント

サービス業のA社は、これまで営業スタッフ個人の力量に頼った属人的な営業スタイルをとることで売り上げを伸ばしてきた。だが、ここにきて顧客中心型の組織的営業アプローチへの大転換を決断。全社的な営業プロセス改革と併せて、SFA/CRMの刷新に踏み切った。

そのA社が、導入にあたり最初に直面した課題は、「顧客情報の統合と名寄せ」だった。A社では、サービスごとに異なるシステム群があり、顧客との過去の取引情報や応対履歴などが個別のデータベース上で管理されていた。また、同じ顧客の各組織が、システム上ではそれぞれ別顧客の扱いで登録されていた。このように散在した顧客情報を統合し名寄せしないことには、顧客の全体像やこれまでの関係性を把握することが難しい状況だったという。

こうした課題を抜本的に解決し、「顧客情報の統合と名寄せ」と「1顧客1ID」を実現した鍵が「CRM情報基盤」だった。

瀬野尾は、「データ統合ツールなどを駆使したCRM情報基盤を用いることによって、顧客にかかわる多面的な情報を一元的に管理できるようになったほか、既存のシステムを大きく改変することなく、顧客プロファイルを正確かつ効率的に把握できるようになりました」と語る。

A社の事例におけるもう1つの大きな課題は、顧客との商談遂行においてどのような情報を収集・活用するかという「ルール」が十分に整備されていなかった点だ。SFA/CRMに登録される商談や活動などの情報は、それを入力する部署によってルールが異なり、さらには営業スタッフの主観に頼ることが多く、精度のバラツキが大きかった。

瀬野尾は、「商談の状況を把握しようとしても情報登録の徹底や共通の物差しがなければ“見える化”はできません。そのためのルールをどうつくるかが、組織的な営業マネジメントを成功させるための“一丁目一番地”であり、もう1つの鍵なのです」とルールづくりの重要性を指摘する。

ルールづくりでまず求められるのは、営業スタッフが把握すべき情報とSFA/CRMに登録すべき情報項目の統一など、「営業プロセスの標準化」だ。この標準化に向けた取り組みを実践したことで、A社では、全社共通の尺度で受注・売上状況をリアルタイムで把握することが可能になった。

「A社様の事例に見られるように、SFA/CRMは今や営業日報の延長ではありません。営業改革や顧客接点の強化への取り組みをトリガーに、自社の総合力を引き出して企業全体の生産性を向上するという、BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)のアプローチ手法として位置づけられます」(瀬野尾)

次ページ 顧客接点主導の新たなBPRアプローチ

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