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プログラミング的思考とは論理的に筋道を立てて考えること

こうしたプログラミング教育を実践することで、プログラミング的思考を身につけること目指します。プログラミング的思考については、「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)」の中で、次のように記されています。

- 自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組み合わせが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力 -

つまり目的の動きなどを実現するために、ものごとを1つ1つの要素に分解して組み立てる力、論理的に筋道立てて考えて試行錯誤する力の育成が、プログラミング教育では重視されるのです。

小学校におけるプログラミング教育は、このプログラミング的思考、論理的思考力を育もうとしています。プログラミング言語や技能の習得を目指しているわけではありません。

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プログラミング言語や技能の習得ではなく、筋道を立てて考える力を養うのが目的

そのため、実際のプログラマーが使用するCやC++、Java、PHP、COBOL、Ruby、R、Scala、Kotlin、Perl、Swift、Pythonといったプログラミング言語を使用する代わりに、1つひとつのプログラムを色分けした「ブロック」にして、そのブロックを組み合わせるだけでプログラミングができるようなビジュアル型プログラミング言語の活用も考えられています。プログラミング教育という話題において、猫のキャラクターが特徴的な「Scratch」というプログラミング言語を耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。

例えばScratchのようなビジュアル型プログラミング言語を用いることで、プログラミング教育の狙いであるプログラミング的思考の育成に時間をかけるのです。もちろん、プログラミング教育を通して児童がプログラミング言語や技能を身に付けることも予想されます。あくまでもそういったスキルの習得は児童の自主性に任されており、副次的な効果とされていますが、身近な物の中で動くコンピューターに興味を持つ児童が増えるのは、IoTの普及が進む今後の未来にとって悪い事ではないでしょう。

社会で求められる「仕事力」の重要な「問題解決力」を養う教育として期待

さて、プログラミング的思考と似ている言葉に「コンピューティショナル・シンキング」があります。コンピューティショナル・シンキングとは、コンピューターサイエンスにおける問題解決方法をさまざまな分野の問題解決に援用する思考法です。コンピューターサイエンティストの思考法と言えます。

一般的に、プログラミング的思考はコンピューティショナル・シンキングの一部と理解されています。つまりプログラミング的思考の養成を目指す日本のプログラミング教育では、コンピューティショナル・シンキングの一部を養成することになります。

一方、「コンピューティング」という教科を設け、コンピューティショナル・シンキングを身につける教育を主眼としている国もあります(例:イギリス)。

イギリスのコンピューティング教科ではコンピューティショナル・シンキングの養成を目指している一方、日本のプログラミング教育ではその一部とされているプログラミング的思考を身に付けさせようとしています。いずれにしても、自分が目標とする物事の実現のために論理的に道筋を立てて問題を解決しようとする力が鍛えられます。プログラミング的思考もコンピューティショナル・シンキングも、これからの社会で重視される問題解決力を育成することを目指しているのは間違いなさそうです。また、プログラミング的思考によりプログラムへの理解が社会全体で高まっていくことも、今後の、より一層のITの活用への一助になるとも考えられます。

多くの仕事において、今や問題解決力は重要です。この問題解決力の養成という面でもプログラミング教育は期待されています。さまざまな技術やサービスが登場し、企業にはイノベーションが求められています。AI(人工知能)、IoTなどテクノロジーが進化しても社会的な課題は未だ数多く存在します。そんな世の中にあって今、問題解決力を養うことを目指したプログラミング教育には大きな期待が寄せられているのです。

【 制作/コンテンツブレイン 】

2019/2/19

  • ※ リンク先については、2019年2月現在のものです。

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