エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:栗島 聡、以下 NTTコムウェア)は、株式会社ジャパンバイオファーム(本社:長野県伊那市、代表取締役:小祝 政明、以下 ジャパンバイオファーム)と共同で、営農支援クラウドサービス「BLOF®ware.Doctor」の提供を8月25日より開始します。本サービスは、NTTコムウェアがジャパンバイオファームと開発し、全国の農業協同組合や農業法人、個人農家を対象に提供するもので、高品質・高栄養価・高収量な農作物を、“土づくり”に着目して科学的・論理的に生産するBio Logical Farming(バイオロジカルファーミング)(BLOF)理論 ※)に基づく有機栽培を簡単に実践できるクラウドサービスです。

昨今の健康志向ブームや環境保全の観点から、消費者の有機農作物に対する需要が高まっていますが、有機栽培には、手間がかかるうえに品質や収量が安定しにくいという問題があります。BLOF理論に基づいた有機栽培はこれらの課題を解決し、高品質・高収量を実現することが可能な点で注目されていますが、実践するには高度な専門知識とスキルが必要という実情があります。NTTコムウェアでは、2019年8月より、ジャパンバイオファームと農家の協力のもと「BLOFware.Doctor」のプロトタイプを用いてBLOF理論に基づいた有機栽培実践の実証実験を行いました。その結果、農業経験の浅い生産者でもBLOF理論に基づいた有機栽培によって面積当たりの収量が平均1.3倍に増加し、加えて生産物の品質向上により、利益を最大約3倍まで向上させることができました。これにより、BLOF理論に基づいた有機栽培の作業工程において「BLOFware.Doctor」が貢献できることを確認できたため、今回の提供に至りました。

「BLOFware.Doctor」では、ジャパンバイオファーム独自の作物ごとのミネラルバランスやpHの計算ロジックをNTTコムウェアのICT技術を用いてシステムに組み込み、水稲や野菜、果樹等の栽培作物に応じた施肥設計・圃場管理・肥料管理・営農作業記録などの農業工程をサポートする機能をクラウド上でセキュアに提供します。加えて、「BLOFware.Doctor」を通じて、BLOF理論の有識者であるインストラクターからの圃場状態や作物生育状態に応じたアドバイスや、BLOF理論に基づく有機栽培のポイントやガイダンスを確認することができる「グローイングマップ」も提供します。これにより、BLOF理論を実践するためのノウハウを、生産者の習熟状況に応じていつでもどこでも学ぶことができ、より多くの生産者が高収量・高品質な有機栽培を実現できるようになります。なお、8月25日からは水稲に対応し、2021年度からは野菜全般や果樹全般にも対応する予定です。

また、2020年8月25日~2020年12月31日の期間、全国の農業協同組合や農業法人、個人農家を対象に「BLOFware.Doctor」を無料で試すことができるキャンペーンを実施します。

「BLOFware.Doctor」の概要、無料キャンペーンの詳細は別紙のとおりです。

今後、「BLOFware.Doctor」を含めた「BLOFware」シリーズとして、生産から販売まで農業を総合的に支援するサービスの提供をめざします。また、「BLOFware」シリーズでは、最新のBLOF理論のノウハウの取り込みやデータ分析により、インストラクターアドバイスの高度化や自動化に向けても取り組んでいきます。

NTTコムウェアは、「Smart Agri」として、「BLOFware.Doctor」をはじめとしたアグリテックに関するソリューションをラインナップしており、各種製品・ソリューションの提供をとおして日本の農業の競争力を強化し、持続可能な農業生産を支えていきます。

※) BLOF理論…アミノ酸、ミネラル、土壌の3つの分野に分けて科学的に営農することで、高品質・高栄養価・高収量・安定生産を実現する有機栽培技術。

【別紙】

1.内容

「BLOFware.Doctor」は、複雑な計算や調整が必要な施肥設計等により実践が難しいことが課題となっていたBLOF理論による農業を、パソコンやタブレット端末を用いて従来よりも簡単に実践できるサービスです。また、これまで公表されていなかった新たなBLOF理論のノウハウにより、栽培作物別の最適な土壌成分バランスに基づいた施肥設計ができるため、既存のBLOF理論実践農家は、さらに高度なBLOF理論の実践が可能になります。サービスを利用することで、作業内容の見える化も図ることができ、作業工程の見直し等も可能です。

▲「BLOFware.Doctor」がサポートする農業工程

▲「BLOFware.Doctor」がサポートする農業工程

<主なサービスメニュー>

項番 サービスメニュー 概要
1 施肥設計
  • 栽培する作物に応じた最適な土壌の成分バランスを自動計算し、結果をグラフで表示する
  • 現状の土壌成分と施肥後の土壌成分のシミュレーション値をグラフで確認しながら、最適な施肥設計を行う
2 圃場管理
  • 施肥設計の対象となる圃場の情報(所在地等の基本情報や土壌分析結果等)を登録・管理する
3 肥料管理
  • 農家が使用する肥料情報を一覧で表示す
  • 農家自身で配合したオリジナル肥料や地元肥料を登録・管理する
4 営農作業記録
  • 実施した営農作業を圃場単位で登録・管理する
5 インストラクターアドバイス
  • 圃場状態や作物の生育状況に応じて、BLOF理論有識者であるインストラクターからアドバイスを受ける
6 グローイングマップ
  • 作物の各生育過程における、BLOF理論に基づく有機栽培のポイントや作業のガイダンスを表示する
▲「BLOFware.Doctor」がサポートする農業工程

▲施肥設計画面イメージ

2.提供開始日

2020年8月25日(火)

3.対象作物・利用料金

水稲版(年額):3,000円/10アール (税別)

※野菜や果樹版は2021年度提供開始予定です。
詳細はお問い合わせください。

4.商品ホームページ

https://blofware.info

5.無料キャンペーン概要

「BLOFware.Doctor」の利用料金を、2020年12月31日までの期間、もれなく最長5か月にわたり無料にします。

対象サービス BLOFware.Doctor
適用対象 全国の農業協同組合や農業法人、個人農家 ※1
キャンペーン内容 利用料金が最長5か月にわたり無料 ※2 ※3 ※4 ※5 ※6 ※7
対象期間 2020年8月25日(火)〜2020年12月31日(木)※8
申込受付期間 2020年8月25日(火)〜2020年11月30日(月)
申込方法 商品ホームページに掲載の「申込用Webページ」に必要事項を記入のうえ申込み
※1
個人農家とは、事業として農業を営む個人の事業者のことを指します。なお、事業目的ではない農作をする個人はサービス提供対象外です。
※2
利用開始日に関わらず、2020年12月31日までの利用料金を無料とします。
※3
対象作物は水稲のみです。
※4
インストラクターアドバイス機能およびグローイングマップ機能の利用については、一部制限があります。
※5
サービス利用に必要な端末、インターネット環境等は利用者自身で用意が必要です。
※6
利用には別途通信料がかかります。
※7
2021年1月1日以降は有料プランに移行します。利用を中止する場合には、2020年11月30日までに解約の手続きが必要です。
※8
申込受付後、アカウント発行手続きが完了次第利用開始となります。

※「BLOF」は、株式会社ジャパンバイオファームの登録商標です。
※その他、記載されている会社名、製品名、サービス名は、各社の商標または登録商標です。






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