
- リモートワークのリスクにはどのようなものがあるのか
- リモートワークのリスクへの対策方法は
- リモートワークのリスクを回避するためのポイントは
今回の記事では、リモートワークのリスクをテーマにご紹介していきます。
リモートワークを行う上では様々なリスクを考慮する必要があります。
具体的にどのような点に考慮する必要があるのか、またそれらのリスクの対策方法やリスクを回避するためのポイントについてご紹介していきます。
リモートワーク下で対策が必要なリスク
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リモートワークを行うに当たり、対策が必要なリスクがあります。
ここではその中でも特に重要な3点のリスクについてご紹介します。
- IT上のリスク
- 業務上のリスク
- 労務上のリスク
それでは、一つずつ解説します。
IT上のリスク
リモートワーク下で対策が必要なリスクの1つ目は、IT上のリスクです。
情報セキュリティのリスクは社内であっても、リモートワークであっても考慮すべき大きな課題となっています。
インターネットに常時接続するリモートワークの働き方では、セキュリティ面において特に気をつける必要があります。
セキュリティを軽視すると、外部からの通信傍受やウイルス・マルウェア・ランサムウェアなどの混入によって社内の機密データが脅かされる可能性もあります。
リモートワークを導入する際には、使用する端末を制限する他、最新のセキュリティソフトを導入するなどの対策を行う必要があります。
また業務に必要なIT関連機器を十分に取り揃え、業務に支障の出ないようにすることも大切です。
リモートワークの導入にあたり従業員一人ひとりに対してインターネット環境と作業用端末の用意が必要になります。
その他にも、従業員のIT活用に関する知識不足も懸念点の一つとして挙げられ、リモートワークの環境でも従業員がスムーズに業務を行えるようにするため、環境の整備と従業員への継続的な教育は不可欠と言えます。
業務上のリスク
リモートワーク下で対策が必要なリスクの2つ目は、業務上のリスクです。
リモートワークでは従業員一人ひとりを直接見ることができないため、業務効率の低下もリスクの1つとして考えられます。
オフィス勤務の場合は周囲の監視の目がありましたがそれぞれが自宅で作業をするリモートワーク環境の場合、従業員が業務をサボってしまったり、成果物の品質が低下したり納期遅れなど、リスクが懸念されます。
そのため、リモートワーク下での適切な管理が必要となります。
労務上のリスク
リモートワーク下で対策が必要なリスクの3つ目は、労務上のリスクです。
出社型勤務の場合には従業員一人一人を直接見ることができたため労務管理に手間がかかることは多くありませんでした。
しかしプライベートと仕事の線引きがしにくいリモートワーク環境では、従業員の長時間労働が発生する場合があります。
従業員の働きすぎの問題は従業員本人の健康を阻害するだけではなく、離職率を高めたり、会社全体の業務効率を低下させたりといったリスクがあります。
リモートワークにおけるリスクへの対策
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リモートワークで考えられるリスクへの対策としてはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、具体的に3点のリスク対策についてご紹介します。
- 従業員のIT理解向上のための教育
- 業務管理ツールの積極的導入
- 評価や規則の再構築
それでは、一つずつ解説します。
従業員のIT理解向上のための教育
リモートワークにおけるリスクへの対策の1つ目は、従業員のIT理解向上のための教育です。
具体的には、最新の情報セキュリティに関する問題の共有やIT関連の問題が発生した際の対処方法、またはリモートワーク運用をしている際のIT活用方法の理解促進などがあります。
従業員のITリテラシーを向上させることができれば、リスクに対して一人ひとりが適切な判断をすることができるようになります。
業務管理ツールの積極的導入
リモートワークにおけるリスクへの対策の2つ目は、業務管理ツールの積極的導入です。
業務管理ツールを導入することで、リモートワークの環境であっても従来の出社型と同様の作業品質を保つことができることや効率的に業務を進められるようになることなどのメリットがあります。
業務管理ツールには様々な種類のものがあり、コミュニケーションのためのチャットツールやWeb会議システム勤怠管理や従業員の評価などを行うための労務管理ツール、プロジェクト進行を管理できるツール、また経理の業務を効率化させるためのツールなど様々な種類のものがあります。
クラウド型の業務管理ツールも多数あり、中には無料で導入できるものも多いので、リモートワークの導入に合わせての検討をおすすめします。
評価や規則の再構築
リモートワークにおけるリスクへの対策の3つ目は、評価や規則の再構築です。
リモートワークの働き方では従来の制度をそのまま使えない場面があります。
特に労働時間の管理に関しては、長時間労働につながりやすい環境となりがちです。
リモートワークの利用者が不利な条件にならないよう、リモートワークの導入にあわせて評価制度や規則について再構築をすることが大切になります。
リモートワークのリスクを回避するためのポイント
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リモートワークのリスクを回避するためには、どのような点に気をつける必要があるのでしょうか。
ここではリモートワークのリスクを回避するために、特に重要な3点のポイントについてご紹介します。
- 自社に合った最適なリモートワークを構築する
- 情報セキュリティの強化
- リモートワークに適したルールや評価方法の制定
それでは、一つずつ解説します。
自社に合った最適なリモートワークを構築する
リモートワークのリスクを回避するためのポイントの1つ目は、自社に合った最適なリモートワークを構築することです。
導入にあたっては総務省や厚生労働省から提示されている代表的な導入プロセスを理解した上で自社が活用しやすい形に応用することで最適なリモートワークを構築することができます。
まずは、経営トップが旗を振り社内外に宣言することが大切です。
トップが宣言することで各部署がリモートワークの意義を理解し、導入がスムーズに行われます。
その上で、経営企画、総務人事、情報システムなどのリモートワークを推進していく上では欠かせない部門が中心となり、全社で横断的な組織として活動することが重要です。
これらに組織されたメンバーが一体となってリモートワークの推進を進めることが望ましい姿と言えます。
情報セキュリティの強化
リモートワークのリスクを回避するためのポイントの2つ目は、情報セキュリティの強化です。
リモートワークはインターネット接続をベースとするため、外部からの不正アクセスや情報傍受、ウイルス・ランサムウェアといったマルウェアのダウンロードなどの危険があります。
そのため、リモートワークを導入する際には、セキュリティに十分に考慮する必要があります。
リモートワークを導入する際には、セキュリティソフトをホストPCとクライアントPCの両方に導入した上で常に最新版に更新するようにしましょう。
また従業員に対しては定期的にセキュリティ面における社内教育を行うことで、従業員のセキュリティに関するリテラシーを高め、被害のリスクを最小限に抑えることができます。
リモートワークに適したルールや評価方法の制定
リモートワークのリスクを回避するためのポイントの3つ目は、リモートワークに適したルールや評価方法の制定です。
オフィス勤務とは異なる作業環境であるリモートワークにおいては、これまでのルールが利用できない場合が少なくありません。
従来のオフィス勤務の時と同様にスムーズに業務を進めるためには、勤怠管理の方法や端末の取り扱い方、タスクの進行方法など、リモートワークに適したルールを改めて制定することが必要です。スムーズな運用が定着すれば、リモートワークの利用拡大につなげる経営判断をすることも可能です。
また一度見直したルールや評価方法については、状況に合わせて継続的に見直しを加えることも大切です。
まとめ
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今回の記事では、リモートワークで考えられるリスクとそれらのリスクに対する対策、またリスクを未然に防ぐ方法についてご紹介しました。
リモートワークは従来の出社型勤務とは大きく異なる働き方が要求されます。
そのため、リモートワークに合わせた正しいリスクマネジメントが必要となります。
改めてリモートワークにおけるリスクを見直し、適切な対策を行いましょう。
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