エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:栗島 聡、以下NTTコムウェア)は、「 『smart路面点検サービス』 提供の取り組み」について、公益社団法人 企業情報化協会(以下 「IT協会」)主催の2020年度「IT賞(社会課題解決領域)」(※1)をニチレキ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小幡 学)および東日本電信電話株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:井上 福造)とともに受賞しました。

またNTTコムウェアは、あわせて「社内DX推進チーム『未来ラボ』による、大規模更改の開発業務効率化」、「NewNormalizeWorkのためのチャットボット『SustainableBOT』の構築と利用」の2件について、「IT奨励賞」(※2)を受賞しています。

■IT賞(社会課題解決領域)
「smart路面点検サービス」 提供の取り組み(※3)

<受賞理由>

公共インフラの老朽化が進み大きな社会課題として認知されるようになりました。道路維持修繕についても高度成長期に建設された道路が一斉に老朽化していることで国と自治体のそれぞれのレベルで対応が難しくなっています。

既存の技術基準に基づく路面性状測定車を使った路面点検方式は高コストでした。このため路面点検が生活道路まで十分には実施されず、修繕工事の適切な順序での着手が困難になり、修繕工事が後手に回って工事費が嵩み、結果として維持修繕予算が逼迫するという悪循環になっていました。

本取り組みの特長は三つあります。

第一に、道路舗装会社、通信事業者、システムインテグレータ(NTTコムウェア)が協力し合いそれぞれの固有技術を掛け合わせて、従来にないサービスプロセスを構築したことです。これによって路面点検作業における事前調査、測定、解析の三つのステップすべてにわたって抜本的な機能面での改革を実現しました。

第二に、成果の大きさです。この取り組みの結果、路面点検の総コストの60%削減が可能になりました。したがって同じ予算で路面点検の実施数を2倍以上増やすことができるようになり、早期に着実に補修必要箇所を発見することで、緊急・後追いの工事を削減し、計画的な施工を行うことができるようになります。これは維持修繕予算を低減することにつながり、波及的な効果が多大であります。

第三に従来の路面点検の手法をITによって置き換え、効率化するというだけでなく、画像認識AI技術と測定ノウハウを用いて新たな評価基準を創案したことです。従来の技術基準にとらわれない姿勢であり、本取り組みの革新性を象徴しています。この新たな評価基準によって、従来よりも高度で予測性の高い計画的な道路維持修繕計画の策定に結びつき、道路管理者に今後大きな恩恵をもたらすものと期待します。

これらを俯瞰し、本取り組みの有効性と独自性が評価され、社会課題解決領域におけるIT賞を受賞しました。

■IT奨励賞(マネジメント領域)
社内DX推進チーム「未来ラボ」による、大規模更改の開発業務効率化

<受賞理由>

NTTグループが中期経営戦略において掲げる「Smart Worldの実現」を目標に、社内DX推進チーム「未来ラボ」を立ち上げました。「未来ラボ」は、開発業務の自動化・効率化を図り、デジタルトランスフォーメーション(DX)に必要な最新技術の習得とDX構想検討へのリソースシフトをめざしています。基幹系システムの構成管理・試験の自動化、故障票分析へのAI導入、4D可視化技術を用いた品質状況可視化により、稼働削減と品質向上を実現しました。

開発業務効率化のDX推進として効果を上げている点が評価され、IT奨励賞を受賞しました。

■IT奨励賞(「新しい生活様式」への対応領域)
NewNormalizeWorkのためのチャットボット「SustainableBOT」の構築と利用

<受賞理由>

コロナ禍において原則リモートワークへ移行という急激な就労様式の変化に直面する中で、制度や仕組みがリモートワーク前提となっていないことに起因する作業、上司と部下間の日々の勤務状況等の共有・申請書作成作業をチャットボットを介して手軽に行うシステムを短期間に立ち上げ、検証を通した社内利用を促進しました。

テレワーク中の社員の管理・サポートが各社課題となっていることから、これらの取り組みが評価され、IT奨励賞を受賞しました。

NTTコムウェアは、今後もAI・ICTを活用した社会的課題の解決に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

【用語解説】

※1:IT賞は、わが国の産業界ならびに行政機関などの業務における事業創造、効果的ビジネスモデルの構築・促進、生産性向上等、“ITを高度に活用したビジネス革新”に顕著な努力を払い成果を挙げたと認めうる企業、団体、機関および個人に対して、公益社団法人企業情報化協会が授与するもの。昭和58年の第1回より今年で38年目を迎える。
IT賞:https://www.jiit.or.jp/im/award.html

※2:IT奨励賞は、その成果について将来性・発展性が認められる場合に、公益社団法人企業情報化協会が授与するもの。

※3:地方公共団体が管理する舗装のメンテナンスサイクルの効率化を実現 〜AI・IoTを活用した安価で高性能な『smart路面点検サービス』を8月1日より提供開始〜(2020年7月28日 ニュースリリース)
https://www.nttcom.co.jp/news/pr20072801.html

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