2021.08.19

在宅勤務での生産性を向上させるための方法を徹底解説

  • 在宅勤務で生産性が上がるのか知りたい
  • 在宅勤務を導入したいけど生産性が下がるのは困る
  • 在宅勤務において生産性を上げるために必要なツールがあったら知りたい

新型コロナウイルス感染症対策のため、多くの企業が在宅勤務を導入しました。


在宅勤務をする従業員からは、「出社する負担が減った」「人間関係によるストレスが減った」という声が聞かれる一方、「自宅に子どもがいるため集中できない」「仕事をするスペースがない」「自宅での仕事はオン・オフの切り替えが難しい」という悩みを抱え、困惑している従業員も少なくありません。


本記事では、在宅勤務において生産性がどう変化するのか、在宅勤務で生産性を向上させるためにはどうすべきかを紹介します。

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在宅勤務で生産性は上がるのか

在宅勤務をすることで生産性は上がるのでしょうか。

日本国内において在宅勤務をすることで生産性が下がるという傾向が出ています。令和3年2月に内閣官房成長戦略会議事務局及び経済産業省経済産業政策局が公表したデータを基に紹介します。

参考:コロナ禍の経済への影響に関する基礎データ 内閣官房 成長戦略会議事務局 経済産業省 経済産業政策局

本調査によると「在宅勤務の方が生産性が高い」と回答した割合は労働者の3.9%、企業では1.2%であり、逆に「在宅勤務の方が生産性が低い」と回答した割合は、労働者の82.0%、企業の92.3%という数値でした。

コロナ禍で急遽在宅勤務を強いられてから1年以上が経過し企業も対策を進めていますが、自宅では業務がはかどらないという悩みを抱える人が多いという問題は、依然として残っています。

また、在宅勤務では朝起きてから業務を終えるまでずっと自宅で過ごすため、プライベートと業務の切り替えは容易ではありません。

在宅勤務では、育児や介護と業務の両立が可能になったことで、今度は育児する親や介護者としての時間的な拘束が増大するといったことも起きてしまいます。

在宅勤務の生産性を向上させる3つのポイント

在宅勤務において生産性を向上させるポイントは以下の3つです。

  • 在宅での業務環境の整備
  • モチベーションの維持
  • 正当な評価と昇給制度

在宅での業務環境の整備

在宅勤務において生産性を向上させるポイントの1つ目は、在宅での業務環境の整備です。

インターネット回線の整備はもちろん、専用デスク・ビジネスチェアの準備などを行い、業務環境を整えることが大切です。

ただし、在宅勤務の環境を整えるにはある程度のお金がかるため、企業は手当を出すなど、必要な費用の一部負担を検討する必要があります。

モチベーションの維持

在宅勤務において生産性を向上させるポイントの2つ目は、モチベーションの維持です。

自宅での業務は気が散りやすく、集中することが困難と感じる場面も多くあり、その結果、納期に間に合わない、業務の質自体が低下するといった事態になることも考えられます。

在宅勤務では自己管理が重要になるので、業務に集中する時間を決めて作業を行うなど、だらだらと作業せずメリハリをつけてモチベーションを維持しながら業務を行うためのスケジュール管理をしっかりと行うことも大切です。

正当な評価と昇給制度

在宅勤務において生産性を向上させるポイントの3つ目は、正当な評価と昇給制度です。

在宅勤務では働く従業員の姿や状況が見えにくい上に、成果物でしか判断ができずプロセスの評価がしにくいため、以前の人事評価のままでは正当な評価が難しいと一般的に言われています。

そのため在宅勤務の制度を導入した場合、企業は従業員の評価方法もあわせて見直す必要があります。

Web会議で面談を行うなどして各従業員の業務プロセスを見える化し、評価を行うことも大切です。

その他にも、各従業員の目標設定、バランスのとれた業務プロセス評価、成果主義の設定も検討すると良いでしょう。

在宅勤務の生産性を向上させるおすすめITツール

在宅勤務の導入によって、社内全体の生産性が低下した企業も少なくありません。

在宅勤務では従業員間のコミュニケーションが取りにくい、勤怠管理がしにくいといったデメリットがあります。

これらのデメリットの解決にあたって社内で調整を行うには時間も人員も必要になります。

そこで、在宅勤務の生産性を向上させるおすすめITツールを3つ紹介します。

  • Web会議システム
  • ビジネス用チャットツール
  • 勤怠管理システム

Web会議システム

在宅勤務の生産性を向上させるおすすめITツールの1つ目は、Web会議システムです。

在宅勤務におけるWeb会議システムの役割は、コミュニケーションツールの1つであることと、オフィスにいるのと同等のミーティングを可能にすることです。

在宅勤務において企業の生産性を維持するためにも、意思決定は迅速に行わなければならず、Web会議システムを活用することで同時に何人もの従業員に情報を伝達することができ、意見交換が可能になります。

また、在宅勤務をする従業員が仕事を抱え込んでしまったり、悩みがあるのに相談できなかったりという事態が続くと生産性が低下します。

これらを回避するためにもWeb会議システムは必須のツールと言えます。

ビジネス用チャットツール

在宅勤務の生産性を向上させるおすすめITツールの2つ目は、ビジネス用チャットツールです。

在宅勤務を成功させるカギはコミュニケーションだと言われていますが、実際には従業員間のコミュニケーションの取りにくさが問題となっています。

ビジネス用チャットツールを導入することで、文字で事足りるコミュニケーションについては解決でき、例えばグループを設定することで目的や案件ごとに会話を管理することも可能です。

チャットを活用する時は、即答が難しい内容には簡単な一次返信を行うなど、相手に誤解を与えないよう配慮が必要です。

勤怠管理システム

在宅勤務の生産性を向上させるおすすめITツールの3つ目は、勤怠管理システムです。

勤怠管理システムを導入することで従業員の勤怠の管理をスムーズに行うことが可能となります。

一般的な勤怠管理システムには、打刻機能、集計機能、各種申請・承認機能、帳票出力機能、他のシステムとの連携機能が付いています。

勤怠管理システムの導入は、従業員の働く姿や労働時間を可視化しにくいという在宅勤務のデメリットを解決すると同時に、フレックス勤務への対応、業務の中抜けの対応など、多様な働き方に対応できるものを選ぶことをおすすめします。

まとめ

新型コロナウイルス感染症対策のために、多くの企業が在宅勤務を導入しました。

慣れない在宅勤務では生産性の低下問題が生じますが、従業員それぞれが自宅で業務しやすいように環境を整えたり、企業が従業員の生産性向上のためにITツールを導入したりすることで、企業全体の生産性向上につなげることも可能です。

従業員の在宅勤務における生産性の向上は、企業がこれから生き残っていくために大切なことです。

アフターコロナにおいても在宅勤務が続く可能性が高いため、企業は自社に導入したツールの検証と、自社に合ったツールの再検討を繰り返しながら最適な在宅勤務環境を整えることをおすすめします。

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